こんにちは。船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、『コーヒー摂取と糖尿病の関係』についてお話します
今更ながらですが、一度糖尿病について簡単に復習をしておきましょう。
糖尿病になると、いったいどんな危険があるのか?ということです。
これは、あらゆる病気のリスクが高くなると言っても過言ではありません。
がんのリスクも上がると言われていますし、当然動脈硬化のリスクも上がります。
動脈硬化のリスクが上がると、心筋梗塞や脳卒中のリスクもあがる。
だからこそ、私達は糖尿にならないように日々気をつけることが必要です。
そこで今回のお話になります。
コーヒーを飲むと糖尿病に罹患するリスクが減少するという報告なのです。
オランダのエラスムス大学のチームがこの点に関して研究、報告をしています。
対象は約15万人です。
結果ですが、1日1杯のコーヒーを飲むと、糖尿病の発症リスクが4~6%低下したというものでした。
そしてこの結果はインスタントコーヒーを飲むよりもドリップコーヒーを飲んだ場合に強かったそうです。
では、なぜこのような結果になったのか?ということですが、どうやらコーヒーによる抗炎症効果が関与していたのではないか?と考察しています。しかし、この考えはあくまでも考察に過ぎず、今後のさらなる研究が必要とされるところだと思います。
コーヒーには抗炎症効果があるものの、カフェインの過剰摂取の問題もあります。
あくまでも適度な量で楽しむということを忘れないようにしたいですね。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
在籍医師は、院長はじめ循環器専門医資格を多くの医師が有しております。
医師、専門スキルを持った看護師(糖尿病療養指導士、抗加齢学会指導士、心臓リハビリテーション指導士)、専門エコー技師、管理栄養士、経験豊富な医療事務の全員で、チームで患者さんを診療させていただいております。
どうぞ安心してご来院ください
こんにちは。船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは『糖尿病が軽くても、認知症のリスクは高くなる』という話です。
糖尿病は動脈硬化の代表的な危険因子のひとつです。動脈硬化は血管を閉塞させ、その結果脳卒中や心筋梗塞などの病気の引き金になります。足の血管が閉塞すると、閉塞性動脈硬化症という病態で呼ばれ、進行すると下肢の壊死を招くこともあることもあります。目の血管に異常がでれば網膜症になり、腎障害や神経障害も。そして脳に関しても悪影響を及ぼします。脳卒中や認知症などがその代表です。
そのために糖尿病を如何にコントロールするかはとても大切な要素となります。では、どの程度まで血糖をコントロールしておけば大丈夫なのか?また、まだ糖尿になっていない場合安心だと言えるのか?
今回、糖尿病はおろか、前糖尿病(糖尿病の前段階、もしくはごく軽度の糖尿病の状態)でも認知症のリスクが高くなるという研究報告がでました。
44万9,973人を解析対象として、正常血糖群(HbA1c5.4~6.0%)を基準に前糖尿病(HbA1c6.0~6.5%)、糖尿病の人たちでの認知症発生リスクを比較しています。
その結果、血管認知症のリスクが、前糖尿病の人で正常な人と比べて1.54倍、糖尿病では2.97倍にも上っていたことが判明しました。
この報告は、血糖値が比較的高いけれども糖尿病にはまだ至っていない段階での脳への影響を調査したものです。前糖尿病の段階から脳の血流阻害が始まっているということですね。
このことから、全糖尿病の段階から私達は血糖のコントロールを意識する必要があるということで、健康診断などで、糖尿病になりかけていますね、などと声をかけられたことがある方、一層の意識が必要です。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
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こんにちは。船橋市の内科、循環器科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は『閉塞性動脈硬化症と運動療法の効果』についてお話します。
閉塞性動脈硬化症(ASO)という病気はご存知ですか?この病気の多くは下肢の血管の狭窄、閉塞で様々な症状がでる病気です。
例えば、心臓の血管が詰まって心筋梗塞、脳の血管が詰まって脳梗塞という病気はご存知のかたも多いと思います。一方で下肢の血管が詰まって閉塞性動脈硬化症という病気になるということは知らない方も多数いらっしゃるようです。
糖尿病などで、下肢が壊疽を起こしていしまい、下肢切断というケースがありますが、これなどは糖尿病を原因として下肢閉塞性動脈硬化症を起こした結果、招いた病状です。
このように、下肢血管の狭窄や閉塞はしっかりと予防、治療、そして日頃の健康管理が欠かせません。
日頃の健康管理で最も重要なのが下肢を使うこと、すなわち運動です。
では、実際にどの程度の運動をするとよいのでしょうか?
特に一度閉塞性動脈硬化症を発症した場合、そして下肢血管に狭窄が残っている場合など、その後の運動、いわゆる運動療法はとても重要です。
今回、閉塞性動脈硬化症を起こしたかたがどの程度運動すると効果的なのか?についての論文が発表されたのでその点についてお話します。
305例を対象に行われました。
グループは3つに分けられ解析されました。
(1)在宅で行う低強度(虚血性下肢症状を誘発しないペース)の歩行運動群
(2)在宅で行う高強度(中等症~重症の虚血性下肢症状を誘発するペース)の歩行運動群
(3)運動なし(対照群、65例)をそれぞれ12ヵ月間実施
簡単にいうと、グループ1は、対して下肢に負荷がかからない運動、グループ2は下肢が痛くなるほど負荷がかかるグループと考えてください。
6分間歩行距離を計測して、運動の評価を行いました。
そして、12ヶ月経過を観察したところ、高強度の運動負荷であるグループ2の人たちのみが、歩行距離が伸びたのです。
この研究から考えられることは、運動をする場合、やはりある程度の負荷をかけないと、十分効果が得られないどころか全く効果がないということになりかねない。つまり頑張りが報われないということです。
例えば、普段ウォーキングをしている人も、のーんびりとゆっくり歩くのか?それとも速いスピードで頑張って歩くのか?これだけでも効果が変わってくる可能性がるということですね。
運動、頑張りましょう
当院は心臓血管病などの循環器疾患や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
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こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、『糖尿病における心臓血管自律神経障害』についてお話します。
糖尿病が本当に多くの合併症を起こすことは有名です。心筋梗塞や脳卒中などの大血管障害とは別に、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経症が糖尿病の3大合併症と言われています。
腎症が悪くなると透析になることがおきたり、網膜症が悪くなると失明の危険性がでてきたりします。一方で神経症はしびれや感覚鈍化などを引き起こし、痛みを感じづらくなります。その影響で特に足先などに感染した場合にそこに気づかず、下肢の壊疽、切断に至るケースもでてきます。
そして糖尿病性神経障害には自律神経障害もあり、もちろん心臓血管系の自律神経障害もあります。
心臓血管系自律神経障害の症状としては最初全く症状がなく、ただ心拍変動の変化によってのみしか判定できません。
そしてこの障害が進むと様々な症状が出現してきます。
心血管系の症状としては、起立性低血圧、無症候性の心臓発作(心臓発作を起こしても症状がでないために気づきづらい)、安静時の頻脈、失神が含まれます。
心臓血管系以外の自律神経障害は、消化管系、泌尿器系などあり、たとえば胃不全麻痺がおこると嘔吐、大量の食事ができない、下痢といった症状が出やすくなります。
今回、糖尿病や血圧を厳格にコントロールすることで、心血管自律神経障害リスクを低減できる、とした研究が報告されました。この研究はACCOR試験とよばれる大規模臨床研究の事後解析で得られた結果です。追跡平均期間は約5年。糖尿病の数字を表すHBA1c値(ヘモグロビンA1c)が6%未満を目標とした厳格治療を受けた群は、7~7.9%を目標とした群と比較し心血管自律神経障害の発症率が17%も低かったということです。
また、血圧に関しては120mmHg未満を目標とした群では140mmHg未満を目標とした群と比べ心血管自律神経障害の発症率は22%低いと言う結果でした。
もともとのACCORD試験では、厳格な血糖コントロールが患者さんの予後を改善させるのか?ということに対して調査された研究でした。しかしながらこの研究では厳格な血糖コントロールが死亡率をあげてしまったという衝撃的な結果を導くことになりました。
したがって、心血管系自律神経障害を良くする目的で闇雲に全糖尿病患者さんに対して厳格な血糖コントロールを目指すことは間違いです。今後、どの様な患者さんに対して厳格な血糖コントロールをすることが一番効果的で安全なのか、が今後の研究課題と言えると思います。
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こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は『GI値と心臓病』の関係について、です。
GI値はグリセミック・インデックスの略で、食後の血糖値の上昇度合い、糖分の吸収度合いを数字化したものです。
グルコースを100とし、、GIが70以上の食品を高GI食品 56~69の間の食品を中GI食品 55以下の食品を低GI食品と定義しています。
低GI食品を積極的に摂取することで、肥満の抑制や糖尿病の予防につながると言われており、多くの食品メーカーも低GI値の商品を作り出しています。
糖尿病を起こす、肥満を続ける、そういった生活習慣病が動脈硬化を惹起し、心筋梗塞や脳卒中などの引き金になる可能性は高いと思われます。
ただ、GI値と心臓病や心臓血管死などに関連があるのかどうか?この点に関しては科学的なエビデンス、証明されていることが少なく、不明な点がたくさんありました。
今回、カナダ・トロント大学のDavid J.A. Jenkins氏らがGI値の高い食品と心臓血管病の関係について大規模な研究報告をしました。
対象者は20カ国の35~70歳の13万7,851人で、追跡期間の中央値は9.5年でした。
7つに分類された炭水化物食品(豆類、でんぷん質食品、野菜、果物、果実飲料、乳製品、砂糖入り飲料)に基づいて、GI値を調査しています。
その結果、GI値が最も高かったグループと最も低かったグループ比較したところ、心臓血管病の既往があった場合、GI値が高いと心臓血管病のリスクは1.51倍、心臓血管病の既往がない場合、リスクは1.21倍でした。
ということは、高いGI値食品を食べ続けると心臓血管病を起こしたことがない人でもリスクが20%増加、既往がある人はなんと50%以上もリスクが増えるという結果なのです。
今回の研究では、同じ糖質でも内容をかなり考えることで将来の病気のリスクがかなり変わるということです。ただやみくもに全ての糖質を否定する意見もあるようですが、上手な炭水化物の選び方が心臓血管病の危険性を減らしてくれるとも言えます。つまり、日常的に高GI食品を食べていたひとは、低GI食品を食べるように意識するだけで、心臓血管病の危険性を減らせることも予想できます。
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こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、「座り過ぎは血管の機能にどんな影響を及ぼすのか?」についてお話します。
血管はもちろん年齢を重ねるに連れ、機能が落ちていきます。いわゆる老化です。
血管の老化、機能低下といえばまずは動脈硬化が思いつきます。
動脈硬化とは、血管の壁にプラークと呼ばれる塊が増えている状態で血管は硬化し、狭窄し、プラークが増大するとやがて閉塞に至ります。
血管が閉塞すると、心筋梗塞や脳梗塞、閉塞性動脈硬化症など様々な疾患を合併していきます。
それぞれの疾患に関するお話は別のブログでもかいていますので、参考にして下さい。
動脈硬化による血管壁プラークは、頸動脈エコーという検査を行うと、一目瞭然でわかりますし、血管の硬さはABIという検査で簡単にわかります。
高血圧や脂質異常症、糖尿病、肥満、喫煙などのかたは動脈硬化を起こしやすいので、こういった検査を定期的に行う必要があります。
このように、動脈硬化を起こしているとある程度の検査で血管の状態を把握できますが、実は血管は動脈硬化で実際に血管が固くなる前からじわじわと血管の機能が低下していきます。
血管の機能とは、血管が正しく収縮し正しく拡張する能力のことです。
そして、正しく血管が収縮拡張を繰り返すために、血管の壁の内側にある血管内皮細胞が重要な役割を果たしています。詳しく言うと、この細胞からNOという物質が分泌されて血管が拡張しています。
ですから、私達は普段から血管の機能を落とさないためにNOを出しやすくする生活に心がける必要があるわけです。
そんな中、血管機能に関するある論文が報告されました。
座り過ぎと血管機能に関する研究論文です。
これは、オーストラリアン・カトリック大学のFrances Taylor氏らが、糖尿病患者を対象に行った研究で、詳細は「American Journal of Physiology. Heart and Circulatory Physiology」に掲載されています。
対象は、35~70歳の肥満2型糖尿病患者24人。対象者全員に、7時間にわたって座位を維持する試験を行いました。
3つのグループにわけ、1グループ目では7時間中断なく座位を保つ。2グループでは30分ごとに3分間の簡単な筋力運動を行い、3グループでは1時間ごとに6分間という2グループよりも長めのの筋力運動を行いました。
血管機能は、血流依存性血管拡張反応(flow-mediated dilation;FMD)とよばれる血管内皮細胞の機能を評価する検査を行っています。
その結果、30分ごとに座位を中断し、簡単な筋力運動を行うと、座位持続グループと比較して、血管機能が改善されることが判明しました。そして、1時間毎に座位を中断し筋力運動を行っっても、座位持続グループと比較しても血管機能の改善は見られなかったのです。
ということは、座位による血管機能の低下を防ぐためには、座位を中断する頻度のほうが、中断中に行う運動の時間の長さよりも重要だといえるのかもしれないのです。
長い時間をとってまとめて運動しなくても、短時間の運動をちょこちょこ行うと、逆に血管には良いのかもしれませんね。
普段、運動に多くの時間を割けないという理由で全く運動をしない人もいます。今回の論文では、短い運動の効果を示してくれました。時間がなくてもこまめに身体を動かして行きましょう。
そういったことが動脈硬化を防ぎ、心臓病・脳卒中を防ぐことにつながっていくと思います。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
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こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、『糖尿病と地中海食』についてです。
地集会式食事法とは、地中海地方に住む人たちの代表的な食事法で、健康長寿につながる、心臓病予防に良い、など非常に効果が高いと言われています。
その内訳は、オリーブオイル、果物、野菜、全粒穀物、豆類、ナッツなどが豊富なことが特徴です。
具体的には以下のとおりです。
ただ、パンやパスタが多いのは、西洋の特徴であり、ここらへんは日本人には当てはまらないかもしれません。
大切なことは、これら炭水化物を摂るときに精製度の低いもの、全粒穀物をとる工夫が必要と言われています。
全粒穀物とは、精白などの処理を行わず、糠となる種皮や胚といった部位を除去していない穀物で、その製品としては、具体的には玄米、全麦パン、オートミールなどが挙げられます。
そして脂質としてオリーブオイルをたくさん摂っているのがこの食事法の中心的存在とも言えます。
オリーブオイルには、動脈硬化の抑制効果、心臓病予防効果等があると言われています。
また、摂取量ですが、ギリシャの人々は1年間に17.9キロものオリーブオイルも消費するそうで、これは毎食ごとに15mlのオリーブオイルを摂っている計算になります。
今回、地中海式食事法をとることで、糖尿病の発症を抑えることが期待できる、という報告がなされました。
『Association of the Mediterranean Diet with Onset of Diabetes in the Women’s Health Study』
対象者は薬2万人、追跡期間は約20年。その結果、地中海式食事法を続けることで糖尿病の発症が3割低減したとのことでした。ただし、これはBMI25以上の肥満気味の方にのみ当てはまるものでした。
また、インスリン抵抗性が低いことがこの結果に寄与していることも判明した。
インスリン抵抗性は糖尿病に関わらず、心血管病の原因とも深い関わりがあり、長期間にわたる健康的な食事法の重要性が改めて認識できたのではないかとおもいます。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
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今日のテーマは『糖尿と腎臓、血圧の関係』です。
今、糖尿病は世界中で爆発的に増えており、今もまだ増加の一途をたどっています。
アメリカでは全人口の約10%を超える3400万人以上が糖尿病に罹患しているとさえ言われています。
糖尿病の恐ろしいところの一つ、それは糖尿病になっても、そして病気が進行してもほとんどの人がなんの症状もないところです。
糖尿病には様々な合併症があるにも関わらず、症状がまったくないのです。
糖尿病には3大合併症と呼ばれるものが存在します。
それは、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、そして糖尿病性腎症です。
神経障害が進むと、特に下肢のしびれが出現し、感覚が鈍くなり、そのうち怪我をしても痛みを感じなくなってきます。そんな状態でいると、足先に小さなキズを作っても気づかずに、感染が広がってしまうことがよくあります。そして運が悪いと、下肢の糖尿病性の壊疽になってしまうことも。
網膜症が進むと、目の奥の眼底にある血管が固くなり、出血してしまうことになります。
その結果、視力が落ちたりうんが悪いと失明してしまう人もいます。
そして、糖尿病性腎症です。腎症も全く症状がありません。かなり末期の状態になってむくみやだるさなどの症状がでてきますが、最終的には腎機能が崩壊し、透析に至ってしまいます。
アメリカでは糖尿病患者の37%が腎臓病を合併していると言われています。
実は糖尿病によって腎臓の血液濾過効率が減少していくと、高血圧を発症してしまいます。
そして高血圧になると、腎臓の動脈硬化が進み、さらに腎臓の機能が低下してしまいます。
そしてさらにその影響が心臓にまで及び、心不全や心筋梗塞などを発症することになるのです。
心臓と腎臓は密接なつながりがあり、『心腎連関』と呼ばれています。
糖尿病も腎臓病も、そして高血圧も、この3つに共通することがあります。
それは、症状が非常にでにくい、病状が進行するまで自覚症状がはっきりしないということ。いわゆる『サイレントキラー』になるということです。
そんな中、今はSGLT2阻害薬という薬が注目されています。
これは、糖尿病薬の一つですが、腎臓機能の保護効果にとどまらず、心不全の発症率を下げてくれるなど、多くの効果が期待されています。
つまり、糖尿病薬による新しい心腎保護というわけです。
そんな内容の声明が先日Circulationという一流の医学雑誌に載っていました。
『Cardiorenal Protection With the Newer Antidiabetic Agents in Patients With Diabetes and Chronic Kidney Disease: A Scientific Statement From the American Heart Association』
『糖尿病および慢性腎臓病の患者における新しい抗糖尿病薬による心腎保護:米国心臓協会からの科学的声明』
糖尿病に関する様々な薬がでています。今回のように心臓や腎臓に素晴らしい効果が期待できる可能性の高きものもでてきています。
しかしながら、私達がまず考えなくてはいけないものはおわかりですよね。
そうです、普段の生活習慣です。甘い物など偏った食事をしすぎない。しっかり野菜をとってビタミンやミネラルを補充する。塩分を控え血圧の上昇を抑える。そして定期的にカラダを動かす。
サイレントキラーである糖尿や高血圧、腎臓病を防ぐために、改めて自己の生活を見直してみてくださいね。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
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こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『糖尿病と緑茶とコーヒー』についてです。
緑茶には様々な健康効果があることが多くの研究からすでにわかっています。
例えば、東北大大学からの調査では、緑茶と認知機能障害の関係について報告しています。
その報告によると、「緑茶を1日2杯以上飲む人は、週3杯以下の人に比べて認知障害になりにくい」というものでした。記憶力の衰えは脳の神経細胞が活性酸素で傷つくことが原因の一つだと考えられており、緑茶に含まれるカテキンは活性酸素の働きを抑えたり、神経細胞が傷つくのを防いだりする効果があると言われています。
同様に、緑茶を1日5杯以上飲むと、1日1杯未満の人に比べて脳梗塞の死亡リスクが低下するという報告もあります。
緑茶とがんに関わる報告も多々あります。一部を紹介すると・・・
緑茶と心臓病や脳卒中への効果ももちろん謳われています。
国立がん研究センターなどが実施している「JPHC研究」では、緑茶を1日1杯未満飲むグループと、1日3〜4杯摂取したグループと1日5杯以上摂取したグループを比べたところ、心疾患の死亡リスクは、それぞれ男性で26%、女性で26%低下し、脳血管疾患の死亡リスクは、男性で29%、14%低下したと報告しています。緑茶に含まれるカテキンが血圧などの生活習慣病リスクを改善する効果をもち、緑茶に含まれるカフェインが血管内皮の修復を促すのではないかと考察しています。
もちろん、緑茶と糖尿病の関係も研究されています。
1日に緑茶を6杯以上飲む人は2型糖尿病の発症率が大幅に低下することが、「JACC研究」で明らかになっています。この研究では、緑茶を1日6杯以上飲む人では、週1杯以下の人と比べ、糖尿病の発症率が33%少なかったというものでした。 緑茶に含まれるカフェインや、またEGCGなどのカテキンの抗酸化作用により、インスリン抵抗性の改善を起こした可能性があると言われています。
このように、緑茶の健康効果は素晴らしいものです。
コーヒーに関しては、その是非が様々なところで論議されています。
ここでは、いくつかの健康効果についてお話します。
コーヒーの心臓病・脳卒中低減効果を研究した報告があります。
国立がん研究センターのグループは習慣的にコーヒーを飲む人は、心臓病、脳卒中、による死亡リスクが低下するという報告をしました。炎症を予防する効果のあるカフェインと、酸化を防ぐ効果のあるポリフェノールの相乗効果によると考えられています。コーヒーに含まれるクロロゲン酸が体内でフェルラ酸という成分に代謝されるのですが、このフェルラ酸が血小板が固まるのを防ぎ、血液をサラサラにしてくれ、脳梗塞や心筋梗塞を防いでくれる可能性があると考えられています。
海外からの報告では、1日に2〜4杯飲んだ人は、コーヒーを飲まなかった人と比較して、死亡のリスクが18%低くなったというものもあります。
日本人でコーヒーを1日3杯以上飲む人は、脳腫瘍を発症するリスクが低いという研究報告もあります。
一方でコーヒーのデメリットもあります。
例えばカフェインの過剰摂取。カフェインの興奮作用によって、不眠や精神不安定などの可能性が言われています。また、タンニンが鉄分と結びついて貧血を起こす可能性もありえます。
今回、緑茶とコーヒーを適度に摂取することが糖尿病患者さんにとっていいかもしれない、という報告がなされました。
『Additive effects of green tea and coffee on all-cause mortality in patients with type 2 diabetes mellitus: the Fukuoka Diabetes Registry』
対象者は、日本人の成人2型糖尿病患者4,923人。平均年齢は66歳で、男性が2,790人、女性が2,133人。平均5.3年間追跡し、死亡リスクが緑茶やコーヒーの摂取でどの程度軽減するかを検討しています。
その結果が以下のようになりました。
緑茶を飲まない人に対し、1杯/日以下の緑茶摂取で死亡リスクは15%低下、2~3杯/日で27%低下、4杯/日以上で40%低下しました。
コーヒーに関しては、飲まない人に対し、1杯/日未満のコーヒー摂取で死亡リスク12%低下、2杯/日で19%低下、2杯/日以上で41%低下しました。
そして、緑茶とコーヒーの相乗効果に関しては、緑茶とコーヒーをともに飲まない人に対し、2~3杯/日の緑茶+2杯/日以上のコーヒーで死亡リスクは51%低下、4杯/日以上の緑茶+1杯/日のコーヒーで58%低下しました。また、4杯/日以上の緑茶+2杯/日以上のコーヒーでなんと死亡リスクは63%も低下したのです。
そしてこの研究チームは、今回の研究の限界としてこの研究が観察研究であり因果関係には言及できないこと、および家族歴など、結果に影響を与える可能性のある因子が全て調整されているわけではないことを挙げています。
糖尿病は、ありとあらゆる合併症を起こしうる病気です。
心筋梗塞や脳卒中、閉塞性動脈硬化症などの心臓血管病、3大合併症といわれる糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、など。
糖尿病の管理は血糖の管理だけではありません。糖尿病の管理はむしろ血管の管理と言えるかもしれません。循環器専門医のもと、頸動脈エコーや心臓エコー、運動負荷心電図、ABIなどの専門的な血管検査を定期的にうけることが糖尿病の合併症を減らす上で、非常に大切な要素だと思います。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
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