こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、『狭心症とコルヒチンの効果』について話をします。
コルヒチン(colchicine)とはイヌサフランの種子や球根に含まれるアルカロイドです。痛風などの治療に広く用いられている薬剤で、好中球の活動を強力に抑える抗炎症効果もあると言われています。
しかしながら、これまでコルヒチンが心動脈硬化性疾患の進展予防に何らかの効果を持つとは考えられてきませんでした。
そんな中、安定狭心症患者さんに対するコルヒチンの効果、に関する論文が発表されました。
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは『メタボと脳機能低下』についてです。
2019年のAHA(American Heart Association アメリカ心臓協会)の年次集会において、メタボリックシンドロームの危険因子(高血圧、高血糖、高中性脂肪、低HDLコレステロール)や肥満を持つ人が脳機能が低下している可能性が有るとの発表がフラミンガム研究からなされました。
対象は37歳から55歳の2170人。MRI検査と認知機能テストから判断されています。
MRIの結果、心臓血管の危険因子(メタボの危険因子)を持つ人の脳MRIでは脳の容積が小さいことが判明しました。
また、心血管危険因子と肥満の両方を持つ人の脳の白質には微小な脳の損傷も見られていたということです。
これらは脳の血管の異常や早期のアルツハイマー病と関連するものと考えられました。
ただ、これらの微小な脳機能の低下が日常生活にどう影響を与えるか、までは評価できないようです。
肥満や心臓血管病の危険因子、メタボリック症候群が病気の原因になることはみなさん、ご存知だと思いますが、これらが早いうちから脳の機能低下にまで影響を及ぼしていることを考えて置かなければいけませんね。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『室内光害と動脈硬化の関係』です。
以前のブログでこの内容についてお話したことがあります。肥満は動脈硬化の危険因子の一つであり、夜間光暴露が動脈硬化と関連している可能性は大いにあります。
今回は、夜間光暴露が動脈硬化進行と関係している、という論文を紹介致します。
対象:平均年齢71.4±6.9歳の989人の方
追跡期間:平均34ヶ月
方法:動脈硬化の指標として、頸動脈内膜中膜厚IMT(首の動脈の血管壁の厚さ)と睡眠時の寝室の明るさに関連があるかを調べました。心室の明るさごとに4つのグループに分けて比較しています。
結果:夜間の寝室が最も明るい群で、そうでない群に比べ頸動脈の平均IMT、最大IMTが厚くなっていることが判明しました。
この頸動脈IMT肥厚の差は、心筋梗塞を10%、脳梗塞を12%増加させる差に相当すると言われています。
夜、明るい部屋で眠ることがこんなにもリスクが高いことに本当に驚きですね
当院は心臓血管病などの循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『糖尿病の人は、椎体骨折のリスクが高まる』です。
糖尿病は、本当に様々な合併症を引き起こします。
3大合併症といわれる糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症は有名です。
心筋梗塞や狭心症などの心疾患や脳卒中、またがんのリスクも高くなると言われています。
今回、糖尿病で背骨(椎体)の骨折の危険性が高まるという報告がなされました。
『Vertebral Fractures in Individuals With Type 2 Diabetes: More Than Skeletal Complications Alone 』
約85万人の方を対象に研究解析が行われています。
糖尿病のかたは対象の中に約32万人含まれています。
結果:
糖尿病の方の椎体骨折発生リスクは非糖尿病の方に比べ35%増加していました。
椎体骨折の既往のある方だけで限定してみると、糖尿病があることで、再椎体骨折のリスクが73%増加していました。
また、この椎体骨折既往のあるグループにおいては、糖尿病を有することで、死亡率がなんと84%も増加していたのです。
糖尿病は本当に全身の様々な部位に悪さをするものだということが改めてわかります。
椎体骨折をおこすことで、そのかたの活動性が著しく制限されます。その制限が、糖尿病の方にとってはまさに命取りになりかねないということなのかもしれません。
当院は循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
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こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『心筋梗塞はクリスマスイブに多い!!』です。
スウェーデンのルンド大などの研究チームが2018年に「BMJ」誌に発表した論文についてお話します。
1998~2013年に報告された発作約28万件を分析し、
休日やスポーツイベント、曜日や時間帯別に、いつ発作が起きやすいかを比較検討しています。
この研究によると、年末年始には心筋梗塞を発症するリスクが15%高くなることが判明しました。
特にクリスマスイブに至っては、心筋梗塞の発症率が37%も高く、中でも午後10時ごろの発症が高かったということです。
そして、クリスマス当日は心筋梗塞の発症率が29%高く、元日は20%高いと言う結果でした。
クリスマスイブに伴う感情の高ぶり、ストレス、アルコール、暴飲暴食、騒ぎすぎ、何かの緊張、など原因は色々考えられますが、何かしらのイベントに伴う心臓へのストレスは軽く見てはいけない、ということは言えますね。
聖なる夜に危険は高まるんですね
当院は心筋梗塞のような心臓血管病などの循環器疾患、そして糖尿病などの生活習慣病のフォローに力を入れています。
循環器専門医2名と、全員が循環器の経験豊富な看護師、一流の心エコーのスキルを持った検査技師2名で十分な診療体制をとっています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
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こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『乳製品と死亡リスクの関連』にてついてです。
乳製品の良さは、様々なところで多く検討されています。例えば、乳製品摂取と糖尿病への効果、心臓血管病への効果、がんへの効果など。しかしながら多くの研究でも、明らかな有益性や有害性は証明されていません。さらに、死亡との関連性についてももちろんはっきりしていません。
今回、乳製品の総摂取量が死亡リスクを減少させるかどうか?という研究発表がなされたので、その紹介をさせていただきます。
乳製品摂取と女性および男性の死亡リスクとの関連:3つの前向きコホート研究
対象:がんや心臓疾患のない男性49000人、女性16万8000人あまり。
追跡期間:32年
結果:全乳の摂取量増加はわずかに死亡率、心臓血管死、そしてがん死のリスク上昇と関連していました。
また、乳製品の代わりにナッツ、豆類、全粒穀物を摂取した場合は死亡リスクは低下し、赤身および加工肉の摂取は死亡リスク上昇と関連していました。
当院は循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
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平成26年5月すぎおかクリニック開院
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こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『咀嚼が血糖値を下げるのは朝が効果的』です。
よく噛むことで、食後の血糖値を下げよう、という話はよく耳にすることと思います。
咀嚼することで満腹感が生まれ、結果的に食事量が抑制されたり、食後のエネルギー代謝が上昇したりすることで、血糖値が下がると言われています。
しかし、この効果が1日を通して変わらないのか?に関してはよくわかっていません。
朝食べても、夜遅い時間に食べてもしっかり咀嚼すれば食後血糖値は抑えられるのでしょうか?
今回、この咀嚼による食後血糖値の抑制効果、朝と晩で効果は違うという研究報告がなされました。
対象: 健康男性9名
方法:75グラム経口糖負荷試験(医療用のサイダーです)を朝と晩に施行。また、咀嚼回数を10回と40回にわけ、それぞれ検査を実施しました。
結果:夜の負荷後血糖値は、朝の負荷後血糖値より高いという結果でした。
また、朝の40回咀嚼の群が、食後2時間までの血糖低下が一番速やかでした。
夜は咀嚼回数を増やしても、10回の群と40回の群では血糖値の低下に差は見られませんでした。
1つ目は、同じものを口にしても夜のほうが血糖が上がるということ。そして咀嚼回数を増やしても効果がない。
一方で、朝は夜よりも食後血糖値が上がりづらいだけでなく、咀嚼回数を増やすと、更に食後血糖値が改善するということでした。
こう考えると、夜遅い時間の食事は控え、朝に多めに食べるというスタイルが一番食後高血糖の抑制につながる可能性がありますね。
糖尿病や食後高血糖は、心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化疾患に大きな影響を及ぼします。
こんな食事のとり方、咀嚼の回数で血糖がかわるんですね~
当院は心臓血管病などの循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
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こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『心臓血管病と不眠症の関係』についてです。
心筋梗塞などの虚血性心疾患や、脳梗塞などの脳血管疾患のリスクを高める危険因子はいくつかあります。
代表的なものが、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病や、肥満や喫煙、運動不足などが挙げられます。
では、睡眠の質と心臓血管病には何かしらの関連は有るのでしょうか?
今回、不眠症が心臓血管病のリスクを上げる、という論文がNeurology誌に掲載されました。
Insomnia symptoms and risk of cardiovascular diseases among 0.5 million adults
50万人の成人における不眠症の症状と心血管疾患のリスク
対象:虚血性心疾患や癌の既往のない30~79歳の成人487200人。
追跡期間:約10年(平均9.6年)
方法:3つの不眠症状(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒)と心臓血管病、虚血性心疾患、虚血性脳卒中との関連を調査
結果:心臓血管病のリスクは、入眠困難で9%上昇、中途覚醒で7%上昇、早朝覚醒で13%上昇していました。
また、3つの不眠症状を全部持っていた場合、心臓血管病のリスクが18%上昇、虚血性心疾患のリスクが22%上昇、虚血性脳卒中のリスクが10%上昇していました。
出血性の脳卒中との関連は見られませんでした。
そしてこれらは若年や高血圧をベースに抱えていない方に顕著に見られたということです。
不眠を侮ってはいけません。まだ自分が若いから大丈夫だろうとか、血圧は平気だから大丈夫だろう、という考えが間違っていることが判明しました。
まだまだ動脈硬化がなさそう、健康診断で何も異常がない、といわれても、不眠などの睡眠の質にも注意を向ける必要が出てきましたね。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
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こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『睡眠時無呼吸症候群は、糖尿病性網膜症を悪化させる』です。
糖尿病には多くの合併症があります。その中でも、3大合併症と呼ばれるものが糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、そして糖尿病性網膜症です。
糖尿病性網膜症とは、糖尿病のコントロール不良が原因で眼底を流れる細い血管が損傷を受け、眼底出血などを引き起こす合併症です。特に、糖尿病性網膜症が進行し、眼底中心部の黄斑と呼ばれる場所にまで黄斑浮腫など影響が及んでくると、重篤な視力低下や、失明にまで至ることもあります。
一方で、睡眠時無呼吸症候群という病気があります。これは、夜間睡眠時に呼吸が止まってしまい、夜間の酸素濃度が極端に低下してしまうものです。そのために十分な睡眠が取れず、昼間の眠気が出現したりすることがよくみられます。そして、睡眠時無呼吸症候群は高血圧や心臓病、脳卒中、そして糖尿病と関連が深いと言われています。
2019年のアメリカ眼科学会で、睡眠時無呼吸症候群の人では、糖尿病性網膜症からの黄斑浮腫を起こしやすいという研究発表がなされました。
51人の糖尿病性網膜症の患者さんを対象に8年間追跡調査を行った結果、糖尿病性黄斑浮腫をおこした患者さんと糖尿病性黄斑浮腫を起こしていない患者さんが睡眠時無呼吸症候群を合併した割合が80.6%vs 45.5%と、明らかに糖尿病性黄斑浮腫を起こしている患者さんに睡眠時無呼吸を起こしている割合が高かったのです。
また、睡眠時無呼吸が重症である場合に糖尿病性黄斑浮腫が重症化しているという関連も見られました。
糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫を防ぐために、睡眠時無呼吸がないかをチェックする必要があると言えますね。
睡眠時無呼吸症候群に関しては、こちらのサイトも参考になります。
当院は睡眠時無呼吸症候群の治療、心臓血管病などの循環器疾患、そして糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
循環器専門医2名と、全員が循環器の経験豊富な看護師、一流の心エコーのスキルを持った検査技師2名で十分な診療体制をとっています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など