こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは『脳卒中と菜食主義の関係』です。
2019年のBMJ誌にこんな研究発表が投稿されました。
肉食者、魚食者と菜食主義者の間で、虚血性心疾患や脳卒中の発症率がどう違うのか?という論文です。
48188人もの方を対象に18年間を超える追跡調査が行われました。
これによると、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患の発症率が、肉食者と比べ、魚食者では13%低く、菜食主義者では22%低下してるという結果が得られました。
一方で、脳卒中の発症率は全く違うものでした。菜食主義者の群では肉食者に比べ、脳卒中の発症率が20%も増加していたのです。
肉食がいいのか?菜食主義がいいのか?どちらにもいいところがあり、足りないところがあるのかもしれません。または個体差というものも考える必要がありますね。
ただ、いずれにしても偏った食事はやめといたほうがいい、ということは言えそうですね。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今年は例年より、インフルエンザの流行がものすごく早くなっています。
ちゃんと、インフルエンザ対策はしていますか?
今日のテーマは『喫煙とインフルエンザ発症の危険性』についてです。
The Journal of infection誌に発表された報告があります。
9つの研究から約40000人の方を対象に、喫煙とインフルエンザ発症のリスクを検討しています。
その中の6つの研究から得られた結果は、喫煙者は非喫煙者と比べてインフルエンザの発症リスクが34%高かったと言うものでした。
そして、残りの3つの研究から得られた結果は、喫煙者のインフルエンザ発症リスクが非喫煙者と比較して5.69倍も高かったのです。
タバコの怖さは本当にたくさんあります。肺がんを始めとするがんのリスクが高くなったり、肺気腫などの慢性呼吸器疾患を引き起こす。動脈硬化も増悪させ、心筋梗塞や脳卒中にもかかりやすくなります。
今回、インフルエンザにもかかりやすくなっていたことが判明したことで、ますます禁煙の必要性が出てきたと言えると思います。
タバコをなかなかやめられないかたへは、禁煙外来という方法もあります。当院でも、タバコをやめられない方のために禁煙外来を実施しています。
禁煙したいかたは是非ご相談にいらしてくださいね。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、『動脈硬化』を調べる検査『頸動脈エコー検査』についてお話します。
そもそも、動脈硬化とは何でしょうか?動脈硬化とは、文字通り動脈が硬くなる状態を指します。
血管が硬くなる、すなわち血管の弾力性がおち、しなやかさが失われると全身隅々まで十分な血液や酸素をおくれない可能性が出てきます。
また、動脈硬化をおこした血管の内側には『プラーク』と呼ばれる塊が蓄積していきます。その影響で血管が狭くなるとどんなことが起きてしまうでしょうか?
動脈硬化が進行し、血管が狭くなる。それが進行すると最悪詰まってしまう。それが心臓におこると心筋梗塞、頸動脈という首の血管におこると脳梗塞、足の血管におこると閉塞性動脈硬化症や足の壊疽など重篤な病気になりかねません。場合によっては命取りになってしまうことも。
そのために、自分の動脈硬化の状態を定期的にチェックすることが極めて重要になってきます。
当院で行っている動脈硬化検査で最も詳しくわかるのが『頸動脈エコー』検査です。
頸動脈の動脈硬化の進行度は全身の動脈硬化の進行度を反映しているとも言われています。頸動脈は、首の表面に近いところを走行しており、なおかつ太さも10mm以上あるので、詳細な情報が頸動脈超音波検査で診ることが可能です。
特に頸動脈は、脳の半分近くに栄養をおくる重要な血管なので、詰まってしまった場合、大きな脳梗塞を起こしてしまいます。しかも、頸動脈は多少狭くなっても何の自覚症状もありません。
脳卒中のうちの何割かは、この頸動脈が閉塞したために発症してしまいます。
そして、頸動脈が詰まって初めて動脈硬化の存在に気付くケースが非常に多いのです。
動脈硬化はどんな人におこりやすいでしょうか?これはいわゆる生活習慣病の人。つまり、高血圧や脂質異常症(コレステロールや中性脂肪が高い人)、糖尿病、肥満。また、心筋梗塞や狭心症の経験がある方。高齢の方。すこしでも自分に当てはまると思ったら、積極的に循環器専門医のいる施設で頸動脈エコー検査を受けて下さいね。
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは『糖尿病と睡眠時無呼吸症候群の関係』です。
糖尿病も、睡眠時無呼吸症候群も心臓血管病の危険因子を言われています。そして両者が併存することもよく知られています。
今回、2018年のDiabetes Care誌に両者の関係性を調べてコホート研究が掲載されました。
この研究によると、睡眠時無呼吸症候群がある人は、ない人に比べて糖尿病の発症リスクが37%高くなり、逆に糖尿病があると、ない人に比べて睡眠時無呼吸症候群の発症リスクが43%高くなることが判明しました。特に糖尿病の女性では、睡眠時無呼吸症候群の発症リスクが60%も高まっていました。
どちらも単独でも心臓血管病のリスクが上昇します。
糖尿病があるときには睡眠時無呼吸症候群がないか、逆に睡眠時無呼吸症候群があるときは糖尿病を合併していないか、この両者の関係を把握しておくことが、病気の予防や治療に役立つと考えられますね。
この両者、いずれもが動脈硬化をひきおこし、心筋梗塞や狭心症、心不全や脳卒中などのリスクを上昇させます。
当院では、もちろん糖尿病のチェックだけでなく、睡眠時無呼吸の検査や治療も行っています。おかげさまで船橋市をはじめとして近隣の鎌ケ谷市、習志野市、市川市などからも多くご来院頂いています。
ご心配があるかたは、ぜひ一度ご相談くださいね。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、「わずかなカロリー制限でも心臓病リスクが減る」です。
偏った食事、過多な糖質依存、それに伴う生活習慣病、肥満などが心臓病のリスクになっていることは、周知のことと思います。肥満があれば、体重を落とすことで心臓病や動脈硬化が抑制されることも予想できます。
では、非肥満のひとにおいての食事制限と心臓病の関係はどうなのでしょうか?
今年の7月にこれらの関係性につき、ある研究発表が「The Lancet Diabetes & Endocrinology」誌になされました。
論文タイトルは、
方法:若年および中年(21〜50歳)の健康な非肥満(BMI 22・0-27・9 kg / m2)が対象で、参加者は、カロリー制限ダイエット群とそうでない群にランダムに割り当てられ、カロリー制限食に対する2年間の心血管代謝危険因子を2年後に評価しました。
結果:カロリー制限のグループは約300kcal のカロリー制限に成功し、、LDLコレステロールの変化スコア(p 総コレステロール/ HDLコレステロール比(p <0・0001)、収縮期血圧(p <0・0011)および拡張期血圧(p <0・0001)が改善。さらに、カロリー制限により、2年後に炎症性マーカーであるCRP(p = 0.012)、インスリン感受性指数(p <0・0001)、およびメタボリックシンドロームスコア(p <0・0001)が大幅に改善されました。
この研究から、中高年の方で、肥満がまだ起きてない、または軽度だからといって油断せず、ちょっとしたカロリー制限を意識することが大事だと言えます。例えこれくらい食べてもいいかと軽い気持ちで食べてしまうスナックフードや間食、つまみ食いなどを控えるだけで、生活習慣病を予防し、更には心臓病も予防できうるわけです。
心臓病は自分だけは大丈夫、という油断から始まります。狭心症や心筋梗塞などの血管のつまりは前触れ無く突然にやってきます。それを予防するための1日300kclの超軽度のカロリー制限、ぜひ始めてみてくださいね。
そして、定期的な血管チェック、動脈硬化チェックも忘れずに行いましょうね
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、「心臓発作かな?」についてお話しますね。
心臓発作の症状として典型的なのが、胸痛、です。
胸痛といっても、色々な痛みがあります。
胸がズキズキする、チクチクする、締め付けられる、押さえつけられる・・・。
場所も、胸やみぞおち、背中、肩、首。人によっては歯が痛いという人もまれにいます。
心臓発作は、たいてい心臓に過剰な負荷がかかったときに出てきます。
過剰な負荷とは、「運動時」、「歩行時」などです。
安静時は心臓も休んでいるので、症状がでることはあまりありません。
そこで、典型的な心臓発作(労作性狭心症)を見分けるには、あなたの症状が体を動かしているときにのみおこっているか?ということです。
しかし、全員が労作性狭心症というわけではなく、時々非労作性狭心症(冠攣縮性狭心症)のかたが潜んでいますが、その話は次回に書かせて頂きますね。
狭心症といえば、まず思いうかぶ検査に心電図があります。
しかし、先程お話したように、典型的狭心症は労作性に出現する。
つまり、心電図も、安静時心電図ではなく、「運動負荷心電図」を行う必要があるのです。
みなさんも、健康診断で心電図に異常がなかったから、心臓発作はありえない、など考えないでください。
おちかくの病院で、ぜひ一度運動負荷心電図を受けてみてください。
狭心症になりやすい人は、糖尿病や高血圧、肥満、喫煙、運動不足、過剰なストレス、加齢・・・など様々です。
典型的な胸痛がなくても、心臓の動脈硬化はひたひたと進行します。
心臓病や狭心症の定期検査をぜひ受けるように心がけてくださいね。
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは『腕立て伏せと心臓病の関係』です。
ところであなたは腕立て伏せを何回できますか?
そもそも、最近腕立て伏せやってますか?
たとえあなたが腕立て伏せに興味がなかったとしても、この研究結果を知っておいて損はないでしょう。
腕立て伏せの回数と心臓発作には関係があった!
そんな研究発表が2019年2月、JAMAという米国医師会雑誌に掲載されました。
というタイトルで、日本語訳にすると、
「アクティブな成人男性における腕立て伏せの能力と心臓血管疾患のリスクとの関連について」
の報告でした。
この発表は、2000年から2010年の約10年間を追跡調査したもので、
対象は平均年齢は39.6歳のアメリカの男性消防士1104人。
やりかたは、毎分80回のペースで腕立て伏せを開始してもらい、何回できたかを記録するものです。
この研究の結果、腕立て伏せを41回以上できた人は、10回以下しかできなかった人に比べ、その後の心臓血管病の発症リスクがなんと96%も低下していたことがわかったのです!!
心臓血管病とは、心筋梗塞や狭心症、心不全、心臓突然死などをさします。
このリスクは腕立て伏せの回数が10回以下の人と比べて、11~20回の人の方が64%、21~30回の人の方が84%、31~40回の人の方が75%と徐々に減少していました。
腕立て伏せの能力と将来の心臓病のリスクが関連していたとはまさにおどろきの報告です。
しかも、この研究結果は、腕立て伏せの能力が高い方がより心臓病の発症リスクが低いことを示していますので、たとえ41回できなくても少しでも多くできれば心臓病にはなりにくいということなのです。
また、参加者たちは腕立て伏せ以外にも、ランニングマシーン等を用いた通常の運動負荷検査も受けていましたが、運動負荷検査と心臓病発症リスクと、腕立て伏せと心臓病発症リスクがほぼ同様の結果だったのです。
つまり、心臓の能力を調べるのに、わざわざランニングマシーンを使わなくても腕立て伏せで代用できる可能性が出てきた、ということを意味します。
研究チームはこの結果を踏まえて、次のように語っています。
1腕立て伏せは、中年男性の運動機能を簡易的に測定するのに非常に役立つ
2しかしながら、対象のかたが平均40歳の男性消防士に限られた話なので、さらに研究が必要と考えられる
そのため、研究のタイトルも、対象を活動的な成人男性(Active Adult Men)の中での話、と言っています。
さて、あなたは腕立て伏せが何回できますか?
たとえ、今は腕立て伏せが10回以下しかできない、いやいやたった1回でつぶれてしまう、としても将来の心臓病を減らすために、心臓トレーニングとして腕立て伏せを始めてみる気になりませんでしたか?
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
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こんにちは。船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニックの杉岡です。
今日のテーマは、『食事を抜くと、心筋梗塞になりやすい?』です。
食事の内容悪化、すなわち偏食が動脈硬化や心筋梗塞に影響を及ぼすことは良く知られています。
例えばそれは塩分の摂り過ぎであったり、糖分過多であったり。
しかし、食事のタイミングと心筋梗塞の関連性についてはあまり知られていません。
今回、サンパウロ大学のグル―プが、遅い夕食と朝食を食べないことが心筋梗塞の発症に深く関わっているという研究報告を発表しました。
『Skipping breakfast concomitant with late-night dinner eating is associated with worse outcomes following ST-segment elevation myocardial infarction』
2017~2018年に、S心筋梗塞を発症して冠動脈疾患集中治療室(ICU)に入院した18歳以上の患者113人(平均年齢は59.9歳、男性73%)を対象としたものです。入院時に、遅い時間帯の夕食や朝食の欠食といった習慣の有無を患者さんから聞きだしました。
「遅い夕食」の定義は、就寝前2時間以内に食事を取る日が週に3回以上ある場合。
「朝食を抜く」の定義は、昼食前にコーヒーや水などの飲み物以外に何も食べない日が週3回以上ある場合、です。
その結果、遅い夕食を取り、翌日の朝食を抜くという習慣がある患者では、そうでない患者に比べて退院後30日以内の死亡リスクや、心筋梗塞の再発、それに伴い狭心症を発症するリスクがなんとなんと約4倍にまで上ることが判明したのです!!
今までの研究から、上記のように食習慣が不規則な方は、運動不足や喫煙など、他の生活習慣にも問題が多いことが報告されています。
やはり、基本的な生活習慣を守ることが大切ということになりますね。
昔から言われているように、乱れた生活習慣、睡眠不足、運動不足、偏食は避けること、ストレスをためすぎず、頑張りすぎないこと。
そして、すでに糖尿病のような生活習慣病を抱えている方は、動脈硬化の進展、狭心症などの心臓病になりかけてないかを定期的に検査すること、などを忘れないようにしましょうね
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
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こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今後、動画も使いながら、当クリニックで皆様のお役に立てそうなことをどんどん発信してまいりますね。
さて、今日のテーマは
「胸が痛い!苦しい!」ときの対策
についてです。
突然胸が痛くなったり、苦しくなると
ちょっと慌ててしまいますよね。
しかしながら、パニックになってしまいどうしようかと困り果ててしまうよりも、
まずは是非、当クリニックのような専門医に早めにお尋ねください。
早ければ早いほど、打ち手が広がります。
詳しくは動画をぜひご覧ください。