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心臓の検査 ホルター心電図(24時間心電図)

こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。

今日はいろいろある心臓の検査の中でも、『ホルター心電図』についてお話しします。

ホルター心電図とは

ホルター心電図と通常行われる心電図は大きく違います。通常は、病院やクリニックで数分間横になっていただき、その間に心電図をとります。ですから数分間で終わる手軽さがある一方で、数分間の情報しか得られないという欠点があります。

特に、発作性の不整脈や発作性の胸痛の場合、普段の心電図では何の問題もなく、発作時のみに異常が出てくる場合があります。そういう方を対象に、24時間心電図を装着したままで帰宅していただき、翌日外しに来院していただく。24時間の心電図波形が機械に記録されているので、それを解析し、心臓発作の原因を探るというものです。

どんな時にホルター心電図が有効か?

では、どんな病気が疑われた時に、この検査を行うべきなのでしょうか?

一つ目は発作性の不整脈が疑われる場合です。発作性の心房細動や、期外収縮、心室頻拍、頻拍発作、洞不全症候群と呼ばれる徐脈発作などです。また、動悸を感じても全く不整脈が出ないこともあり、心臓神経症(心臓の神経が過敏になっている状態)やほかの病気が隠されていることもあります。

二つ目は狭心症などの虚血発作です。通常の狭心症は動脈硬化に由来するもので、この場合はほるたー心電図だけでなく、運動負荷心電図も有効な検査です。しかし、冠攣縮性狭心症と言って、発作的に心臓の血管(冠動脈)がけいれんするタイプの狭心症があり、これは運動負荷心電図で判断することが極めて困難となるため、ホルター心電図がとても役に立ちます。

ホルター心電図検査にあたり

ホルター心電図は、24時間機械をつけっぱなしで生活していただくのでが、よく聞かれる質問があります。

それは、通序通り動いていいのか?という質問です。この答えはイエスです。ホルター心電図は通常の生活における異常を検査したいので、逆にいつも通り生活していただいた方が、情報がたくさん記録されます。

ただし、機種によっては防水加工がされていないものが多く、入浴だけは遠慮していただく場合があります。

病院で検査をするタイミング

 

時々胸がドキドキすることがある、ドドドという胸の鼓動が気になることがある、動悸を感じる、胸が重い、胸の違和感が取れない、など感じる場合、また健康診断などで不整脈を指摘され、細かい検査をするように指示された場合など、こんなケースに当てはまると思ったら是非循環器専門医のいる病院やクリニックを受診されてください。

当院でもホルター心電図機械を多数ご用意しています。先ほどの症状がある方はもちろん、心配で相談してみたい、などお気軽にご来院してください。

 

心臓の検査 運動負荷心電図は大事です

こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。

心臓の病気や動脈硬化を見極めるにはいろいろな検査があります。今回は、その中でも『運動負荷心電図』についてお話したいと思います。

運動負荷心電図とは?

運動負荷心電図と心電図の違いとは?これは文字通り、運動した状態の心電図を調べるか、安静の状態での心電図を調べるか、の差です。

たいていの健康診断などでお行われている心電図は安静時心電図でしょう。ところが、心臓病や生活習慣病などに伴う動脈硬化などは、安静時心電図のみでは見逃してしまうケースが多々あります。

ではなぜ、運動負荷心電図が必要なのでしょうか?

運動負荷の必要性

心臓はどんな時に負荷がかかると思いますか?それはまさに心臓を使っているとき、言い換えれば運動をしているときですよね。逆に安静時はもっとも心臓が休んでいるときとも言えます。心臓に再重症な病気がおきた時、たとえば心筋梗塞などがおきると安静にしていようが運動していようが心臓には過大な負荷がかかっています。そんな時は、安静時心電図でも以上が出るでしょう。

ところが、狭心症のように一定の負荷がかかったときにのみ異常が出てくる病気があるのです。多くの心筋梗塞(心臓の血管が詰まった状態)は狭心症という心臓に栄養を送る血管が狭くなった状態を経過して初めて心筋梗塞というケースに移行します。(もちろん突然に発症する方もいますが・・・)

心筋梗塞は命に関わる病気です。ですから、心臓の状態が狭心症という状況の時に発見してあげることが心筋梗塞の予防、と突然死の予防に役立つということなのです。

特に、高血圧、高コレステロール、高中性脂肪、糖尿病、肥満、など生活習慣病を持っている方は動脈硬化が進みやすいです。つまり、心臓の血管が狭くなりやすいということです。

どんな人が運動負荷心電図をうけるべき?

まずは心筋梗塞や狭心症の既往がある人。以前、心臓にステントを入れたことがある方などは絶対に定期的な運動負荷心電図を受けるべきです。そして、生活習慣病を持っている方。その中でも糖尿病を持っている方は心臓発作時の痛み、いわゆる胸痛を感じないことが多いのです。そして知らないうちに狭心症が進行することになります。もし、あなたが生活習慣病や糖尿病を持病としてもっているならば、運動負荷心電図を受けてみることが必要です。

運動負荷心電図は不整脈にも役に立つ

運動負荷心電図は不整脈の精密検査としても役立ちます。そのひとが持っている不整脈が運動によって増えるのか?それとも減るのか?それを見ることで、その方の日常生活の範囲を制限しなければいけないか、などを決めることに役立ちます。

運動負荷心電図を受けましょう

運動負荷心電図にもいくつかの種類があります。一つ目がマスター運動負荷。これは表彰台のような階段を何往復も運動していただく検査です。二つ目がエルゴメーター。これは自転車をこいでいただく検査で、検査中常に心電図や血圧計を装着しながらできる検査なので、より精密に経過がわかります。これはトレッドミル検査というものでも代用できます。

すぎおかクリニックでは、マスター運動負荷心電図装置2台と、エルゴメーター装置を用意しています。

心臓病や動脈硬化が心配であれば、是非一度検査を受けられてください。

御遠慮なくご相談くださいね。

心電図検査で異常があるといわれたら

こんにちは~ 船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長、杉岡です。

今日のテーマは、『心電図検査で異常があるといわれたら』 です。

心電図異常の種類

心電図の異常にはいろいろな種類があります。もちろん、細かい病名まで上げればきりがありませんが、心電図検査でわかる異常は大きく2つあると思います。

一つは脈、リズムの異常。いわゆる不整脈です。たとえば、期外収縮、心房細動、などがその一例に当たります。

二つ目は血流の異常です。これは心臓に栄養を送る血管(冠動脈)が動脈硬化などがもとで狭くなったり詰まったりしている状況で、狭心症や心筋梗塞がそれにあたります。

でも心配することはありません。心電図の異常があるからすぐに心臓に異常があるというわけではありません。心電図が異常でも心臓はなんでもない人はたくさんいらっしゃいます。

では、心電図異常が見つかった場合、どんな検査をすればよいのでしょうか?

心電図異常が見つかった場合の検査

一つ目は不整脈が見つかった場合です。この場合、まずはホルター心電図(24時間心電図)を受けることをお勧めします。ホルター心電図とは、まさに24時間心電図を装着したまま日常生活を送ってもらうというものです。

最近のホルター心電図機械は相当小さく、ものによっては入浴が可能となっており、日常生活にはなんらさしつかえありません。ただ、大事なことは、その検査結果をどう読み取るか?です。不整脈が少し出ているからといってやみくもに投薬を受ける必要はありません。たいていの不整脈は投薬なしで済むものなのですから。もし、あなたが不整脈の薬を飲んでいるならば、本当にその薬が必要なのか、一度循環器専門医をもつクリニックへの受診が必要です。

二つ目は、狭心症などが疑われた場合です。この場合、必要な検査が運動負荷心電図です。狭心症は、心臓に流れる血液が足りていない状態、ですから運動をすることで心臓に栄養が十分行き渡っているかが判別できるのです。

それに加えて心臓超音波(心臓エコー)検査も必要です。

心電図異常をほおっておくと、心筋梗塞などの重大な病気を見過ごしてしまうこともあります。たとえ、なんの症状もなくても一度心電図異常を指摘されたら循環器専門医のいる循環器内科クリニック、心臓内科クリニックへ相談されてください。

 

徐脈 

こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。

今日のテーマは『脈』についてです。

脈の異常にはどんな種類があるの?

脈の異常にはいろいろな種類があります。たとえば、脈のリズムが不整になるもの。期外収縮、心房細動などがそうです。または脈のスピードに異常のあるもの。脈が速くなりすぎる頻脈、遅すぎる徐脈があります。その中でも今日は、『徐脈』についてお話ししましょう

徐脈とは?

徐脈とは、文字通り脈が遅くなるというもので、健康診断でたまたま指摘されるか、自分で脈を測ってみたらたまたま遅い気がした、とのことで相談される方がほとんどです。

一般的に、1分間の脈拍が50回以下だと徐脈といわれます。

たいていの徐脈は、治療の必要のないものですが、時々治療を必要とする方がいらっしゃいます。

では、そういった治療を要するかどうかの判別にどんな検査をすればよいのでしょうか?そして必要な場合、どんな治療や対処をすればよいのでしょうか?

徐脈のかたへの検査

まずはとにもかくにも心電図検査が最も基本的なものです。この検査だけでわかることもあります。

ただ、心電図はほんの1分ほどしか記録しないので、徐脈を見過ごしてしまうことがあります。というのも、この徐脈、24時間出続ける場合と発作的に一時的にしか出ない場合があるからです。

発作的にしか出ない場合、最も有効な検査がホルター心電図と呼ばれる検査で、24時間心電図ともいいます。この検査は24時間携帯型の心電図を装着していただき、まさに丸一日の脈の変化を記録できる優れものです。装着は非常の手軽で、装着したまま日常生活は可能ですし、機器によっては入浴も可能です。

次に必要なけんさは心臓エコー検査です。これは、脈の遅いかたの基本的な心臓の動きをみるもので、心臓機能が悪い方の徐脈は注意していかなければなりません。

徐脈がひどくなると・・・

普通の方はだいたい一秒に一回脈を打ちます。徐脈のかたは一秒半に一回くらい脈を打つケースが多いのですが、この徐脈がひどくなると・・・・、三秒間脈を打たない、五秒間脈を打たないといったケースが出てきます。徐脈が進行することで、全身への循環が低下、その結果脳への血流が低下し、頭がぼーっとしたり、場合によっては失神してしまう方も出てきます。

もし、そこまで進んだ場合はどんな治療が必要になるのでしょうか?

徐脈が進行した場合、脈を物理的に上げるためにペースメーカーという機械が使われます。小さな機会を皮膚の下に埋め込むことで、心臓の脈拍を上げられます。ペースメーカーを留置するべきかは細かい適応がありますので、循環器専門医との相談が必要です。

時々、薬などの副作用で徐脈が出てしまうケースもあります。その場合、やみくもにペースメーカーを検討するのではなく、薬を中断するだけで良くなるケースもあるのです。

いずれにしても、徐脈を感じた、指摘された場合は循環器的な精密検査をおすすめします。

また別の機会に徐脈以外の脈異常についてお話しさせていただきますね。

すぎおかクリニックでは、船橋市や市川市、習志野市、鎌ヶ谷市など船橋近隣にお住まいの皆様にすこしでもお役にたてるよう、スタッフ一同皆様をお迎えして参りたいと考えています。

 

 

糖尿病の合併症 壊疽

こんにちは! 船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長、杉岡です。

今日のテーマは糖尿病、その合併症についてお話ししますね。

糖尿病は合併症が怖い

糖尿病にかかるといったいどんなことが起きるのでしょうか?そのうちの命に関わるほとんどは動脈硬化、血管のつまりなどが原因の病気です。たとえば、心筋梗塞や狭心症、脳卒中や網膜症などがありますが、今日はその中でも糖尿病性壊疽についてお話ししますね。

糖尿病性壊疽とは

糖尿病のかたは往々にして強い動脈硬化を合併します。それが下肢にくるとどうなるでしょうか?だんだんと下肢の動脈は狭くなっていき、やがて閉塞していきます。

すると、下肢への栄養が足りなくなるために数分あるくと、血流不足による下肢の痛みが出てきます。これを間欠性跛行と呼びます。本来であれば、血液が足りない虚血症状により、足の痛みが出ます。

しかし、糖尿病の合併症で怖いものの一つに神経障害があります。これは神経が鈍くなること、簡単に言うと痛みに鈍くなる、傷ができても痛くないのです。

下肢の虚血症状により、血流が不足している状態で下肢にばい菌が感染するとどうなると思いますか?

赤くなり、腫れあがり、容易に潰瘍を起こします。普通ならとんでもない痛みを伴う状態です。

しかし、神経障害と血行障害を伴っている糖尿病の人はそこに気付かない。

そして、ある日自分の足を見てみるとひどい潰瘍ができていた、場合によっては壊死している状態まで気づかない。そこまですすむと、もはや下肢の切断も考えなければいけない、のです。

糖尿病性の動脈硬化を早く見つける

大事なことは、早期の診断、治療です。つまり、何の症状も無くても下肢に血流障害がないか?を定期的に調べなければいけません。それを発見するとても有用な検査がCAVIと言われる検査です。

これは、閉塞性動脈硬化症と言われる病気を探し出すとても簡単な検査で、容易に糖尿病の血行障害を検出します。

あなたやご家族の方がもし糖尿などの動脈硬化を合併しているなら、このCAVI検査を必ず定期的に受けることを強くお勧めします。

当院でも、多くの来院患者さんにこのCAVI検査を定期的に行っています。

病気は出てくる前に、早期に見つけ、早期に治療する。それが大事ですよね。

 

 

大動脈瘤

こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。

今回のテーマは大動脈です。大動脈にかかわる病気はいくつかありますが、今日は大動脈瘤という病気についてお話しします。

大動脈とは何か、についてまずはお話ししましょう。大動脈とは、体の中を走っている一本の太い血管のことです。背骨の近くで縦にそうこうしている太さ3センチほどの血管です。

大動脈は心臓から送り出された血液を、全身の臓器に送るためのパイプの役割があります。そのために、心臓から送り出された血液の圧(血圧)が、常に大動脈にかかっています。その圧が問題となり、動脈硬化を引き起こします。

動脈硬化をおこすと、大動脈が変形、拡張を起こしたり、破れてしまったり。

大動脈が異常に膨らむと大動脈瘤、どの大動脈瘤が避けてしまうと解離性大動脈瘤となってしまいます。

大動脈瘤という病気

大動脈瘤は、大動脈の動脈硬化によって徐々に大動脈が膨らんでいく病気です。もちろん、遺伝的な要因で大動脈の壁が弱く、若くして大動脈瘤を起こしてしまう人もいます。

マルファン症候群やエーラーダンロス症候群と呼ばれる病気群がそうですが、ほとんどは動脈硬化にその下人があります。

大動脈瘤は、困ったことに何の症状もありません。徐々に徐々に少しづつ少しづつ大きくなっていきます。瘤を形成していきます。そして、耐えきれなくなったある日突然破裂してしまいます。運が悪ければ命取りになる、とても危険な病気なのです。

大動脈瘤の検査と治療

大動脈瘤は、あえてこの病気を見つけに行く検査をしないと、ほぼわかりません。

胸部レントゲン写真で見つかることもたまにありますが、レントゲンだけでは十分とは言えません、つまり、健康診断ではわからないということです。

胸部や腹部のCT検査、またはエコー検査(超音波検査)で初めて、しかも偶然にみつかることがほとんどです。ですから、積極的に定期的なエコー検査を受ける必要があるのです。症状が出ないから大丈夫、ではないのです。

大動脈瘤が見つかった場合、瘤を人工血管に取り換える人工血管置手術と、ステントという金属の土管で補強するステントグラフト術があります。これらは瘤の形や年齢など、個々で治療法を判断していきます。

当院では、来院された患者さんに、積極的にエコー検査を行うことをお勧めし、このような命に関わる病気の早期発見にスタッフ全員で取り組んでいます。

 

心臓エコー(超音波)

院長ブログを更新しました http://sugioka-clinic.jp/wp2/blog/%E5%BF%83%E8%87%93%E8%B6%85%E9%9F%B3%E6%B3%A2%EF%BC%88%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%83%BC%EF%BC%89/

今日のテーマは心臓エコーについて。とても大切なことを書いています。

心臓のリハビリテーション

船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニックの院長、杉岡です。

さて、今日は心臓リハビリのお話しをしたいと思います。

心臓リハビリ??

聞いたことありますか?

皆さんの御家族や知り合いの方に心臓の悪い方はいらっしゃいませんか?

その方、普段どういう生活をしていますか?

よくある間違いは、
心臓が悪いんだからムリしちゃダメ!
というやつ。

もちろん心臓の具合が相当悪い人には当てはまりますが、一般には当てはまりません。

心臓の悪い人ほど、運動しなければいけないのです!!!!!!

ただ、漠然と運動することは危険なこともあります。

そこで出てくるのが心臓リハビリテーションです。

心臓リハビリテーションは、狭心症や心筋梗塞、心不全などの心臓の病気を持っている方、心臓手術の術後、大動脈解離などの大動脈疾患、閉塞性動脈硬化症などの人が適応となります。

これは、医者や看護師の監視のもと、モニターをつけながら自転車こぎなどの運動をしてもらうものです。
医師は、その人の血圧や脈拍をみながら、その人の心臓に一番合った最適な運動量を設定します。
つまり、この人は、血圧が幾つくらいでどれくらいの脈拍で運動するのが一番心臓に良いかということを導き出すことができるのです。

この運動をする利点は、

心臓を効率よく、安全にトレーニングできる。

日常生活での運動量を上げていける。

普段の運動を効率よく行える。

運動を続けることが、今後の心臓発作を起こすリスクを大幅に減らすことができる。

つまり、筋トレならぬ

心トレ

を是非行ってほしいのです。

そして何よりも、適切な運動を行うことで

ダイエット

にも良い効果が出るのも間違いないでしょうニコニコ

あなたの心臓に合った最適な運動量と
運動方法を是非知っておいてください。

すぎおかクリニックでは、心臓病を持っている方へ積極的に心臓リハビリテーションを提供しています。