こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今回は、心不全の原因の一つである弁膜症についてお話しします。
心臓には4つの弁がついています。その弁が正常に開いたり閉じたりを繰り返すことで心臓の中には正しく血液が流れていきます。しかし、いろいろなことが原因で、弁の出口が狭くなったり、またしっかり閉じることができず、血液が逆流したりすることがあります。例えば、大動脈弁という弁が狭くなれば大動脈弁狭窄症、僧帽弁という弁の閉じが悪いと僧帽弁閉鎖不全症という病気になります。
弁膜症が進行すると、さまざまな弊害が心臓に現れます、心臓は弁膜症があることで、抵抗を受けながら血液を送らなければなりません、そのために心臓が疲れてしまい、心機能(心臓の動き)が低下してしまい、全身に十分な酸素送れなくなっていきます。これが弁膜症がきっかけで起こる心不全です。
軽度の弁膜症であれば、定期的な心臓超音波検査(心エコー検査)を行い、経過を見ていきます。
中等度から重度の弁膜症になると、内服薬(飲み薬)を使うことになります。
重度から最重度になると、弁を取り替える弁置換術、弁を補修する弁形成術、など種々と行う必要があります。
また、大事なことは弁膜症の治療として手術をしても長期的にみるとまた弁が傷んでしまうことがあります。
ですから定期的に、できれば6ヶ月ごとには心臓エコー検査で手術後の弁のチェックをすることが必須となります。
自分が弁膜症なのか、そしてその程度はどれくらいなのか?これは聴診で胸の音を聞いて、心雑音と呼ばれる異常心音をききとるか、さらに心臓エコーで実際に弁膜症を見つけ、診断をします。かなり専門的になりますので、循環器専門医のいる病院やクリニックで診てもらう必要があります。
すぎおかクリニックは、弁膜症で経過を診ているかた、弁置換の手術後のフォローの方、特に船橋市立医療センターや東京ベイ 浦安・市川医療センターなどで手術をされたかたなどが大勢来院されています。
当院は2名の循環器専門医と2名のエコーの専門技師を有しています。
当院のありかた、それはクリニックとしての敷居の低さと総合病院レベルの検査を行う、最高の親しみやすさと最高の医療レベルを兼ね備えていることです。ぜひ一度ご来院ください。
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、心臓病とストレスの関係についてお話ししましょう。
よく、ストレスを感じた時に動悸や息切れ、ドキドキ感、または胸の違和感など感じたことはありませんか?
ストレスが原因で起こる心臓病はたくさんありますが、最も頻繁にみかけるのが不整脈です。
「急に脈が乱れた」
「脈が飛ぶ!」
「ドキドキが続いてつらい」
不整脈一つとっても、多くの種類がありますが、多くの不整脈はストレスで出現する一時的なものであることが多いです。
一番多いのが、
と呼ばれるものです。
これは、脈を何回か打つたびに一拍抜ける、一瞬胸がどきんとする、などの症状を訴える方が多いです。
最も頻繁にみられる不整脈で、そのほとんどは治療せずに済みます。
一方、高齢者になるにつれ、増えてくる不整脈が
です。
この不整脈はすべての脈の感覚がバラバラになっているもので、自分で脈を測ると、脈が弱い、というふうに感じる方が多いです。
不整脈を感じた時に、ストレスによる一時的なものなのか、なにかしら治療が必要なのか?精密検査をしなければいけないのか?など心配が出てくると思います。
われわれ循環器専門医はそのほとんどを来院された患者さんとのおはなし(問診)からその不整脈を推測できます。そのうえで必要な検査、心電図やホルター心電図(24時間心電図)、心臓エコーなどを行います。
病院に外来受診され、「大丈夫ですよ」と医師から伝えられただけで不整脈が消える人もいます。
不整脈が出たら、ストレスがたまる前に循環器専門医がいる病院、クリニックへの早めの受診をされてくださいね。
船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長、杉岡です。
「心不全」という言葉を聞いたことはありますか?心不全とは、何らかの病気や体調の崩れが原因で、心臓のポンプの機能が果たせなくなっている状態のことです。
そもそも、心臓は全身に血液を通して十分な酸素をおくる役割があります。しかし、心臓の動きが悪くなる、などが続くと、全身に十分な酸素が送れない状態になります。そのために、息切れ、だるさ、動悸、むくみなどの症状が現れてきます。
心不全という病気は、本当に見逃されやすい病気です。来院される患者さんで、よく聞く症状が、
「最近、坂道とかを歩くと息が切れて仕方ない。胸のドキドキもひどい」
「夜寝ようとしたら、急に咳こんで息が苦しかった。起き上がると楽なんだけど・・・」
「足がむくんで、靴が履きづらい。歩くのもつらい」
このような症状で、
「年のせいだから」とか、
「心電図では異常ないから大丈夫ですよ」
「疲れてるんでしょうね、ゆっくり休んでください」
等いわれ、心不全の診断がつけられないまま、重症な状態になって救急病院に担ぎ込まれ、緊急で入院となるケースがたくさんあります。
心不全の原因はたくさんあります。大動脈弁や僧房弁などの弁膜症、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、心臓の手術後、ペースメーカーを入れた人、心房細動などの不整脈、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、貧血や甲状腺の病気で起こることもあるんです!
心不全の原因についての話は、また別の機会にお話しさせて頂きますね。
心臓が悪いのかな?今の心臓は大丈夫かな?など、心配が少しでもあれば、循環器専門医が在籍する病院や専門クリニックへの受診を必ず、そして早めにされてくださいね。
当院にも非常に多くの心不全患者さんが定期受診されていますので、安心してご来院ください。
船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニックの院長、杉岡です。
さて、今日は心臓リハビリのお話しをしたいと思います。
心臓リハビリ??
聞いたことありますか?
皆さんの御家族や知り合いの方に心臓の悪い方はいらっしゃいませんか?
その方、普段どういう生活をしていますか?
よくある間違いは、
心臓が悪いんだからムリしちゃダメ!
というやつ。
もちろん心臓の具合が相当悪い人には当てはまりますが、一般には当てはまりません。
心臓の悪い人ほど、運動しなければいけないのです
ただ、漠然と運動することは危険なこともあります。
そこで出てくるのが心臓リハビリテーションです。
心臓リハビリテーションは、狭心症や心筋梗塞、心不全などの心臓の病気を持っている方、心臓手術の術後、大動脈解離などの大動脈疾患、閉塞性動脈硬化症などの人が適応となります。
これは、医者や看護師の監視のもと、モニターをつけながら自転車こぎなどの運動をしてもらうものです。
医師は、その人の血圧や脈拍をみながら、その人の心臓に一番合った最適な運動量を設定します。
つまり、この人は、血圧が幾つくらいでどれくらいの脈拍で運動するのが一番心臓に良いかということを導き出すことができるのです。
この運動をする利点は、
心臓を効率よく、安全にトレーニングできる。
日常生活での運動量を上げていける。
普段の運動を効率よく行える。
運動を続けることが、今後の心臓発作を起こすリスクを大幅に減らすことができる。
つまり、筋トレならぬ
心トレ
を是非行ってほしいのです。
そして何よりも、適切な運動を行うことで
ダイエット
にも良い効果が出るのも間違いないでしょう
あなたの心臓に合った最適な運動量と
運動方法を是非知っておいてください。
すぎおかクリニックでは、心臓病を持っている方へ積極的に心臓リハビリテーションを提供しています。
こんにちは~
船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長、杉岡です。
今回は、不整脈が疑われた時の検査についてお話ししますね。
不整脈は大きく2つに分かれます。それは24時間常に出ているタイプのものと、発作的に短時間出るタイプのものです。
24時間出ているタイプのものには、健康診断などでたまたまみつかった心房細動などがあります。
このタイプは、病院に受診された際に心電図をとることで、その診断が可能です。
一方、発作性の不整脈の場合は、病院に来院時、心電図をとっても不整脈が診断されないことが多いです。
そこで、役に立つ検査がホルター心電図です。これは24時間心電図とも呼ばれています。
簡単にいうと、24時間簡易的なポータブル心電図を装着した状態で帰宅していただき、翌日再度来院。
ホルター心電図内に記録されたまさに24時間の心電図記録を専用の機械で解析することで、隠れた発作性の不整脈を検出するというものです。
発作性の不整脈とは、たとえば期外収縮、発作性心房細動、心室頻拍、発作性の徐脈、ブロックなどがあります。
ホルター心電図は、ただ行えばよいというものではなく、大切なことはその結果を踏まえてどう最適な方針を立てるか、どんな生活習慣をおくるかということです。
動悸や、不整脈が心配であったり、今までの治療法が正しいのかしっかりと聞いてみたい、などあれば、循環器の専門医を有する病院、クリニックへの受診をおすすめします。
すぎおかクリニックでは、常時4台のホルター心電図(24時間心電図)を使って、船橋市をはじめ、鎌ヶ谷市、習志野市、市川市などをはじめとする近隣の多くの皆様の不整脈の管理にお役立ていただおております。
船橋の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長の杉岡です。
今日のテーマは、
悪玉コレステロール
です。
健康診断や人間ドックを受けられたかた、また御家族にコレステロール高いねと言われてるかた、いらっしゃると思います。
悪玉コレステロールとは、
LDLコレステロール
といわれているもので、これが高いと血管にコレステロールがへばりついて、血管を詰まらせる恐ろしいものと言われています。
そのために、実に多くの人がコレステロールのお薬を飲んでいるという現状があります。
健康診断では、この数字134mg/dlまでが正常と記載されていることが多いのです。
これを、40歳以上の日本人のデータに当てはめてみると、
実に33%
の人がコレステロール以上となってしまったという発表があります。
この人たち全員が薬を飲む必要があるのでしょうか???
大事なことは、コレステロールが高い人たちの中でも、更に血管を詰まらせやすい人は誰なのかを区別する必要があります。
特に、閉経前の女性でコレステロールが高い以外、高血圧や糖尿や家族に心臓病がいる、などのリスクを持っていない場合、最低でもLDLコレステロールは160までは放っておいて大丈夫です。
欧米では190mg/dlを越えて、初めて薬の治療を考えるところもあります。
細かいところは、是非一度循環器を専門にしている医師に相談すべきと思います。
当クリニックでは、コレステロールの高いかたには
頸動脈エコー検査
をお勧めしています。
頸動脈という首の血管をエコー検査で見ることで、その方の動脈硬化の度合いを推定できますので、コレステロールの数字とあわせて最適な治療法を提供できます。
コレステロールの高いかたで、薬が必要なのか、日常生活でどうすべきかなどご心配なかたは、一度当クリニックに相談にいらしてくださいね。
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)とは、簡単にいえば眠っている間に呼吸が止まってしまう病気です。通常英語の頭文字をとってSAS(サス)と呼ばれます。
さて、睡眠時無呼吸症候群にはどんな危険があるのでしょうか?
睡眠時無呼吸は、夜間血圧上昇を引き起こす関係で高血圧を進行させやすくなります。
朝方の著明な高血圧で脳卒中や心筋梗塞などを引き起こしかねません。
つまり、睡眠時無呼吸症候群の合併症に血管のつまり、があるのです。
もし、あなたが夜間のいびきや無呼吸の心配があるのなら、循環器専門医のもとで無呼吸の検査治療と共に、血管のつまり具合を見る動脈硬化の検査も定期的に行うことをお勧めします。
検査方法としては、簡易検査として夜間の酸素濃度や呼吸状態を簡単に計測できる検査を自宅に持ち帰ることができる検査があります。当院でもこの検査を行っているかたは多数いらっしゃいます。
治療法としては、重症な睡眠時無呼吸症だった場合、夜に特殊な呼吸機器を取り付けて、いわば鼻マスクのような形で空気を送り込む機械、CPAPという治療法が適応です。(下記写真を参照ください)
これを使うことで、夜間の無呼吸が改善され、昼間の眠気が劇的に改善するといわれています。
こんにちは。船橋市の内科、循環器、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長、杉岡です。
今回のテーマは・・・
不整脈
についてです。
このくくり、循環器専門医の立場からすると、実は相当広いので、ザックリと話しますので、ザックリと読んでくださいね。
不整脈というと、どんな症状が出るのでしょうか?
一般的には
動悸
ですよね。
動悸の訴えにも色々ありますが、今回は
期外収縮
についてお話しします。
期外収縮という不整脈は、脈をとっているうちに、何回かのうちの一回が脈が飛ぶ、ような自覚を持つ方がおおいタイプです。
健康診断でもよく引っ掛かる異常です。
では、病院でこの不整脈が見つかった場合、どうすればよいでしょうか?
「不整脈が出てるので薬出しておきますね」
と言われたら??
大間違いです!
もちろん、薬が必要な人もいないわけではありません。しかし、他の検査もせず、いきなり薬は使いません。
一般的には放っといて大丈夫ですが、状況次第で精密検査が必要な方もいらっしゃいます。
例えば、丸一日心電図をつけっぱなしにして、一日トータルの不整脈をみる24時間心電図(ホルター心電図)などがあります。
また、不整脈の中には薬が絶対必要なタイプもありますので、その点は注意してくださいね
当院では、ホルター心電図はもちろんのこと、心臓超音波検査も完備しています
不整脈検査もバッチリです
(2014年3月の院長ブログからの再掲載です)
船橋の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長の杉岡です。
今日は、高血圧という面からお話ししたいと思います。
最近は、血圧の標準値が上がった上がったと騒がれてますが、実際に高血圧で病院を受診した際、病院の医者のよくあるパターン。
「とりあえずお薬を出して様子を見ましょう」
大間違いです
実は高血圧の原因には幾つかあるのです。
そして、その原因ごとに治療法は決まってきます。
ですから、原因を探らずに薬を処方されるようなことがあった場合は、少し考えてみてください。
いわゆる普通の高血圧を本態性高血圧といいます。
一方、他に何かの原因が隠れてて血圧が高い場合を二次性高血圧といいます。
二次性高血圧の確率はそんなに高くないのですが、やはり調べる必要はあります。
例えば、血圧をあげるホルモンを出し続ける
腫瘍
なんてものもありますので
(2014年6月に院長が書いたブログからの再掲載になります)