心臓血管病のリスクと不眠症
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『心臓血管病と不眠症の関係』についてです。
心血管病
心筋梗塞などの虚血性心疾患や、脳梗塞などの脳血管疾患のリスクを高める危険因子はいくつかあります。
代表的なものが、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病や、肥満や喫煙、運動不足などが挙げられます。
では、睡眠の質と心臓血管病には何かしらの関連は有るのでしょうか?
今回、不眠症が心臓血管病のリスクを上げる、という論文がNeurology誌に掲載されました。
不眠症と心臓血管病のリスク増加
Insomnia symptoms and risk of cardiovascular diseases among 0.5 million adults
50万人の成人における不眠症の症状と心血管疾患のリスク
対象:虚血性心疾患や癌の既往のない30~79歳の成人487200人。
追跡期間:約10年(平均9.6年)
方法:3つの不眠症状(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒)と心臓血管病、虚血性心疾患、虚血性脳卒中との関連を調査
結果:心臓血管病のリスクは、入眠困難で9%上昇、中途覚醒で7%上昇、早朝覚醒で13%上昇していました。
また、3つの不眠症状を全部持っていた場合、心臓血管病のリスクが18%上昇、虚血性心疾患のリスクが22%上昇、虚血性脳卒中のリスクが10%上昇していました。
出血性の脳卒中との関連は見られませんでした。
そしてこれらは若年や高血圧をベースに抱えていない方に顕著に見られたということです。
この研究から言えること
不眠を侮ってはいけません。まだ自分が若いから大丈夫だろうとか、血圧は平気だから大丈夫だろう、という考えが間違っていることが判明しました。
まだまだ動脈硬化がなさそう、健康診断で何も異常がない、といわれても、不眠などの睡眠の質にも注意を向ける必要が出てきましたね。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
<院長プロフィール>
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
タグ:動脈硬化 | 心筋梗塞 | 心臓病 | 心臓血管病 | 狭心症 | 生活習慣病 | 脳卒中 | 虚血性心疾患 | 論文 | 高血圧
睡眠時無呼吸症候群は糖尿病性網膜症を悪化させる
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『睡眠時無呼吸症候群は、糖尿病性網膜症を悪化させる』です。
糖尿病性網膜症
糖尿病には多くの合併症があります。その中でも、3大合併症と呼ばれるものが糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、そして糖尿病性網膜症です。
糖尿病性網膜症とは、糖尿病のコントロール不良が原因で眼底を流れる細い血管が損傷を受け、眼底出血などを引き起こす合併症です。特に、糖尿病性網膜症が進行し、眼底中心部の黄斑と呼ばれる場所にまで黄斑浮腫など影響が及んでくると、重篤な視力低下や、失明にまで至ることもあります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
一方で、睡眠時無呼吸症候群という病気があります。これは、夜間睡眠時に呼吸が止まってしまい、夜間の酸素濃度が極端に低下してしまうものです。そのために十分な睡眠が取れず、昼間の眠気が出現したりすることがよくみられます。そして、睡眠時無呼吸症候群は高血圧や心臓病、脳卒中、そして糖尿病と関連が深いと言われています。
睡眠時無呼吸(SAS)と糖尿病性網膜症
2019年のアメリカ眼科学会で、睡眠時無呼吸症候群の人では、糖尿病性網膜症からの黄斑浮腫を起こしやすいという研究発表がなされました。
51人の糖尿病性網膜症の患者さんを対象に8年間追跡調査を行った結果、糖尿病性黄斑浮腫をおこした患者さんと糖尿病性黄斑浮腫を起こしていない患者さんが睡眠時無呼吸症候群を合併した割合が80.6%vs 45.5%と、明らかに糖尿病性黄斑浮腫を起こしている患者さんに睡眠時無呼吸を起こしている割合が高かったのです。
また、睡眠時無呼吸が重症である場合に糖尿病性黄斑浮腫が重症化しているという関連も見られました。
糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫を防ぐために、睡眠時無呼吸がないかをチェックする必要があると言えますね。
睡眠時無呼吸症候群に関しては、こちらのサイトも参考になります。
当院は睡眠時無呼吸症候群の治療、心臓血管病などの循環器疾患、そして糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
循環器専門医2名と、全員が循環器の経験豊富な看護師、一流の心エコーのスキルを持った検査技師2名で十分な診療体制をとっています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
<院長プロフィール>
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
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医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
タグ:動脈硬化 | 心臓病 | 心臓血管病 | 生活習慣病 | 睡眠時無呼吸症候群 | 糖尿病 | 脂質異常症 | 高血圧
糖尿病には食物繊維で心血管リスクを減らす
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『糖尿病には食物繊維がいい』です。
糖尿病と心臓病のリスク
糖尿病の人は、心臓病や脳卒中などの心臓血管病になりやすいと言われています。
その理由の一つに、糖尿病の人はそうでない人に比べ高血圧や脂質異常などの合併率が高いため動脈硬化を引き起こしやすいから、ともいわれています。
そこで、糖尿病の人がどうやったら高血圧や脂質異常などの心血管リスク、生活習慣病を減らせるのか?ということはとても大切な問題です。
そんな中、糖尿病の人が高繊維食を食べることで、心血管リスクを減らせるという研究発表が出ました。
糖尿病と食物繊維と心血管リスク
ケアウェルハート&スーパースペシャリティ病院(インド)のRohit Kapoor氏らの学会発表によると、
約200人の糖尿病患者の方に、果物や野菜、豆類、全粒穀物、ナッツ類などの高繊維食を通常のガイドラインより20~25%多く食べるように6ヶ月の間指導したところ、6ヶ月後には空腹時血糖が28%、収縮期血圧が15%、コレステロールが9%、中性脂肪が23%低下するという改善がみられたというのです。
糖尿病患者さんにとって、繊維を多く摂ることで高血圧などの心血管リスクを大幅に軽減でき、将来の心臓血管病発症リスクを減らせることが期待できることがわかりました。
他の参考サイト
ここにも、糖尿病と食物繊維の話がに載っています。ご参考にしてください。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
<院長プロフィール>
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
タグ:コレステロール | 動脈硬化 | 心臓病 | 心臓血管病 | 生活習慣病 | 糖尿病 | 脂質異常症 | 高血圧
トランス脂肪酸と認知症リスクの関連
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『トランス脂肪酸と認知症のリスクの関連』について、です。
トランス脂肪酸
トランス脂肪酸は、マーガリンなどに含まれる脂肪酸の一種で、健康を害する代表格の一つと言われています。トランス脂肪酸によるさまざまな健康への害は、冠動脈疾患などの心臓病を始めたくさんあると言われていますが、詳細は改めて書かせていただくこととして、
今回は、このトランス脂肪酸が認知症に影響を及ぼしているという治験が発表されましたので、その報告をさせていただきます。
トランス脂肪酸と認知症
『Serum elaidic acid concentration and risk of dementia The Hisayama Study』
日本人の研究グループによる久山研究から発表されたものです。
対象と方法:認知症ではない60歳以上の日本人高齢者1628人。追跡期間は約10年。認知症のバイオマーカーとして知られる血清エライジン酸の値を調べました
結果:血清エライジン酸高値は、全ての原因による認知症と、アルツハイマー病による認知症のリスク増加に関連していました。一方、血管性認知症のリスク増加とは統計的に有意な関連は認められませんでした。
この研究から言えること
研究者はこう結論づけています。
『この調査結果は、血清エライジン酸の増加が、後期の全原因認知症およびADの発症の潜在的な危険因子であることを示唆しています。工業的に生産されたトランス脂肪酸を減らすための公衆衛生政策は、認知症の一次予防に役立つかもしれません。』
認知症を予防できるなら、トランス脂肪酸はやっぱり口にしてはいけないことがあらためて確認できましたね。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
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悪玉コレステロール(LDL)が酸化変性すると
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は悪玉コレステロール(LDLコレステロール)と酸化変性LDLコレステロールの話です。
LDLコレステロール
LDLコレステロールは数字が高いと心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化を引き起こす可能性が高まるため、いわば悪玉コレステロールと呼ばれています。
しかし、LDLコレステロールが高くてもなんともない人もいれば、LDLコレステロールが低いのに心筋梗塞を起こす人がいます。
最近、LDLコレステロールの量だけでなく、LDLコレステロールの質も大事だと考えられるようになってきました。
酸化変性LDLコレステロールと活性酸素
LDLコレステロールが酸化する、変性する。実はこの状態こそが動脈硬化に関わっていると言われはじめています。そしてLDLを酸化させる原因は『活性酸素』と考えられています。
過剰な活性酸素は動脈硬化や脳卒中、狭心症、心筋梗塞を起こさえる可能性があるのです。
そのために活性酸素をふやしてしまう生活習慣をできるだけ避けなければいけません。
それは、喫煙や糖尿、高血圧、肥満などのいわゆる生活習慣病です。
食事も抗酸化作用の強い食事を選択することも大切です。
酸化変性LDLコレステロールの値を調べる
当院ではLOX-indexと言う検査項目で、体内の酸化変性コレステロールの蓄積度や動脈硬化進展度を計測しています。(保険適応外)
自分の血管がどれほど動脈硬化を起こしているのか?ご心配な方は是非、一度検査を受けてみてください。
検査は血液検査のみですので、かんたんですよ。
当院は循環器疾患と高血圧、糖尿病、高コレステロールなどの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化や心臓病が気になる方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかた、糖尿病の合併症を抱えた方など、船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの地域から来院頂いています。
<院長プロフィール>
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
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平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
タグ:動脈硬化 | 心筋梗塞 | 心臓病 | 心臓血管病 | 検査 | 狭心症 | 生活習慣病 | 糖尿病 | 脳卒中
心臓血管病の死亡率をポリフェノールが下げる
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は『ポリフェノールは死亡率を下げる』です。
ポリフェノール
ポリフェノールと言う言葉、よく耳にしますが、そもそもポリフェノールってなんでしょうか?
ポリフェノールとは、植物が光合成を行うときに合成される物質で、例えば緑茶に含まれるカテキンなどはポリフェノールの一つです。
ポリフェノールには強い『抗酸化作用』があり、体内で過剰合成された活性酸素の外を減らす効果などがあります。
ポリフェノールは果物や野菜、種などに多く含まれています。
ポリフェノールは体に良いと言われていますが、実際に日本人がポリフェノールを摂り続けることにどんな健康効果があるのか、しかも長期的な効果がどうなのか?ははっきりした事はわかっていませんでした。
この度、日本人における長期のポリフェノール摂取が健康に良い、という論文が発表されました。
ポリフェノールと死亡リスク
『Dietary intake of total polyphenols and the risk of all-cause and specific-cause mortality in Japanese adults: the Takayama study』
対象は高山市の29000人あまりの住民のかたで、16年間の追跡調査が行われました。
ポリフェノールの摂取量に応じて4群に分類され、死亡率などが調査されました。
結果:4群の中で最もポリフェノールを摂った群は、、最もポリフェノールを摂らなかった群に比べて死亡率が有意に低く、その中でも心臓血管死による割合の低下、特に脳卒中による死亡率の低下が強く認められました。また、消化器疾患による死亡率低下も認められました。
一方、がん死亡率の低下は認められませんでした。
この研究からいえること
この研究から、どのポリフェノールが死亡率低下に起因しているか、までは結論できませんが、日頃からポリフェノール摂取は意識するべきことなのでしょう。
例えば、緑茶に含まれるカテキンやコーヒーに含まれるクロロゲン酸は代表的ですね。
また、フランスの研究では、ブルーベリーに多く含まれるアントシアニンが心臓血管病のリスクを下げる、という報告もあります。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
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地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
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医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
タグ:動脈硬化 | 心臓病 | 心臓血管病 | 栄養 | 生活習慣病 | 脳卒中 | 論文 | 食事
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、『糖負荷検査』についてお話します。
糖負荷検査とは
糖負荷検査とは、糖尿病が疑われる人に対して、医療用のサイダーを飲んでもらい、血糖値がどれくらい上昇するかを調べる検査です。
糖分を負荷しますので、すでに糖尿病の診断がついている人に対してこの検査を行うと血糖の過剰上昇がおいきてしまう恐れがあるので、あくまでも糖尿病が疑われる方や動脈硬化が疑われる方に行うものです。
ですから予めの血糖検査ですでに糖尿病と診断された場合はこの検査は対象になりません。
対象となる代表的な方
・血縁者に糖尿病がいるかた
・検診で糖尿病とは言われなかったが、境界型など、血糖が高めの指摘を受けた方
・血糖は高くなかったものの、尿糖が陽性と指摘された方
・高血圧や脂質異常症などの動脈硬化のリスクを抱えている方
・心臓病や脳卒中など、動脈硬化の病気を発症したことが有る方
・メタボ気味で糖尿が心配なかた
検査方法
1絶食で来院していただきます
2血液検査で空腹時の血糖値とインスリン値を調べます
3ブドウ糖75グラムを含んだ医療用のジュースを飲みます
4飲んだ30分、60分、120分後に血糖値とインスリン値を調べます
効果判定
随時血糖値 正常 140mg/dl以下
境界型 140~200mg/dl
糖尿病型 200mg/dl以上
となります。
もし、結果でまだ糖尿病になっていなかったとしても、境界型でさえ長く続けていると動脈硬化のリスクは高くなります。
自分に糖尿の気が有るのか?動脈硬化はどうなのか?
心配な方はぜひ一度75グラム糖負荷検査(OGTT)を受けてみてください。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかた、糖尿病のコントロールをしっかりさせたい方などが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
<院長プロフィール>
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
タグ:動脈硬化 | 心臓血管病 | 生活習慣病 | 糖尿病
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、人工弁と弁膜症についてお話します。
弁膜症
弁膜症とは、心臓に4つある弁の具合が悪くなる病気です。心臓の入り口や出口にある弁が狭くなったり(狭窄症)、閉じが悪くなったり(閉鎖不全症)することが原因で、心臓がポンプの機能を十分に果たせなくなり、病状が悪化するとむくみや動悸、息切れが出現。心不全や不整脈などに進展することもあります。
弁膜症は軽度であれば、薬物療法でコントロールできますが、弁膜症が重症化すると手術で弁を交換する必要が出てきます。最近は、カテーテル的治療(TAVI、Mitral Clip)もできるようになってきていますが、まだまだ一般的にはなっていません。
人工弁と弁膜症
人工弁は大きく2つに別れます。機械弁と生体弁です。
機械弁はカーボンやチタンで作られているもので、非常に長持ちします。しかし、弁に血栓という血の塊がつかないように抗凝固剤であるワーファリンを内服し続けなければいけません。
一方、生体弁は牛や豚の心膜から作られており、ワーファリンを内服する必要がありません。しかし、機械弁に比べ耐用年数が短くなってしまうのが欠点です。
機械弁ではワーファリンの服用コントロールがとても大事です。ワーファリンが十分に効いていないと血栓弁を形成してしまいます。すると弁が開放制限をうけ、心不全を合併したり、命を落としてしまうこともあります。逆にワーファリンが効きすぎると出血しやすい状況になってしまいます。
そのため、ワーファリンコントロールは循環器専門医の指示の下、しっかり内服量を調節する必要があります。
人工弁の管理
人工弁の管理はワーファリンのコントロールだけではありません。
定期的に十分な技術を持った専門技師による心エコー検査が必須です。たまに、何年も心エコーを受けていない弁置換手術後の患者さんに遭遇しますが、ある意味論外と言えます。
人工弁は、弁が感染したり、縫合部から血液が逆流したりなどの弁不全を引き起こすことがあります。
また、弁置換術を施行した人はもともとの心機能が悪く、心不全を起こしやすくなっています。
人工弁を入れたからあとはもう大丈夫、というわけでもないわけです。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
循環器専門医2名と、全員が循環器の経験豊富な看護師、一流の心エコーのスキルを持った検査技師2名で十分な診療体制をとっています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
<院長プロフィール>
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
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医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
タグ:人工弁 | 動脈硬化 | 弁膜症 | 心不全 | 心臓病 | 心臓血管病
ブルーライトが脳の神経変性を引き起こす
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『ブルーライトが脳の神経変性を引き起こす!?』です。
ブルーライト
スマホや照明器具などから多く発せられるブルーライトが網膜を通して体に悪影響を与えている、という話はよく耳にされることです。
しかし、人体に対して長期に渡るブルーライトの影響などはまだまだわかっていません。
今回、このブルーライトが網膜だけだはなく脳細胞に影響を与えている可能性がある、という発表が昆虫を用いた実験でなされました。
ブルーライトと脳損傷
『Daily blue-light exposure shortens lifespan and causes brain neurodegeneration in Drosophila
』
研究方法:1日12時間ブルーライトを浴びたハエと、ブルーライトを浴びなかったハエにわけて、光の影響を調査
結果:ブルーライトを長時間浴びたハエは、寿命が有意に短かく、網膜細胞や脳神経細胞に損傷がみられました。
考察:ハエの中には、眼がない突然変異体も存在しており、そのハエの脳神経細胞も損傷されていました。つまり、ブルーライトは網膜を介さずに脳神経に直接ダメージを与える可能性があることが判明したのです。
そして、この研究グループは他の研究結果も合わせて、老化の過程でブルーライトの累積暴露量が関係していると結論づけています。
この研究から言えること
ブルーライトの暴露が老化を進める可能性があるということがわかりました。人間に対する影響はまだまだ不明ですが、ブルーライトが睡眠の質を下げているなどの報告も出てきていることも考えると、ブルーライトを浴びすぎない生活を改めて真剣に考える必要がありそうですね。
当院は循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
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<院長プロフィール>
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
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平成26年5月すぎおかクリニック開院
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医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
タグ:心臓血管病 | 情報 | 生活習慣病 | 脳卒中 | 論文
インフルエンザワクチンは喘息を悪化させるのか?
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『インフルエンザワクチンは喘息を悪化させるのか?』です。
インフルエンザワクチン
今年(2019年)は例年よりインフルエンザの流行が早くなっています。インフルエンザの重症化や合併症を防ぐためにワクチン接種が推奨されています。
しかしながら、インフルエンザワクチンの摂取が気管支喘息を悪化させるのではないか?という懸念が残ります。
今回、NEJM誌(ニューイングランドジャーナルオブメディスン)に、喘息患者さんがインフルエンザワクチンを接種して、喘息発作が悪化するかどうかという研究発表が投稿されました。
インフルエンザワクチンと喘息
『The Safety of Inactivated Influenza Vaccine in Adults and Children with Asthma』
『喘息の成人および小児における不活化インフルエンザワクチンの安全性』
対象と方法:喘息患者2032名で、プラセボ対照群との間で接種後2週間以内での喘息発作の増悪の有無を比較検討しました。
結果:喘息増悪の頻度は,インフルエンザワクチンの接種後とプラセボ接種後の 2 群間において同程度でした(28.8% Vs 27.7%)。
インフルエンザは、高齢者や小児、また喘息などの呼吸器系の基礎疾患を抱えている人は合併症を起こしやすく、重症化しやすいとも言われています。
みなさんも、インフルエンザにかからないように今一度、手洗いやうがいの励行に努めましょう。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
もちろん気管支喘息などの呼吸器疾患の方も診させて頂いています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
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大穴中学校、県立千葉高校卒業
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