アルコールと心臓血管病の関係
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは『アルコールと心臓血管病の関係』についてです。
アルコールはどこまでが安全なのか?
アルコール消費量はいったいどこまでが安全なのでしょうか?このことに関しては今までもいろいろな情報が流れていました。
最近の研究では、アルコールは少ないほど良い、という結果が増えていましたが、それを示唆する研究データが世界の一流誌、Lancet誌に発表されました。
イギリスのケンブリッジ大学の研究チームが約60万人を対象に調査。追跡期間は約7~8年。この間のアルコール摂取量と病気の関連性について報告しています。
アルコールは週100グラムまで
研究結果は、安全といえるアルコール量は週100グラム以下、ということでした。
これを超えるアルコール消費をしていた方は、脳卒中のリスクが14%上昇。高血圧のリスクが24%上昇。心不全リスクは9%上昇。大動脈瘤のリスクは15%高まっていました。
さらに、研究チームはイギリスにおいて推奨アルコール消費量(週112グラム以上)を消費すると、寿命が1.6年短くなると推計しています。
100グラムのアルコールってどの程度?
例えばビール(5%のアルコール)で計算すると、ビール500mlだと、アルコールは約25グラム
ワインボトル一本(14%のアルコール)だと約アルコールは105グラムとすでに100g超え!
思ったより、1週間に飲んでもよいアルコール量は限られているようです。
研究からわかること
安全なアルコール消費量、推奨されるアルコール消費量は国によってばらつきがあるようです。そしてこのデータがそのまま日本人に当てはまるわけではありません。
そして個人差もあります。いずれにしても過度のアルコールは心臓血管病の発症、たとえば脳卒中や心臓病、狭心症、心筋梗塞、大動脈疾患などに注意が必要だと言えそうですね。
<院長プロフィール>
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
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