院長ブログ

高めの血糖と動脈プラーク

こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。

今日のテーマは『高めの血糖と動脈プラークの関係』についてです。

糖尿病と動脈硬化

糖尿病になってしまうと、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化を起こしやすくなることは御存じの方も多いかもしれません。

実際、糖尿病のせいで、心臓だけでなく、目の血管が詰まったり、腎臓の血管に異常が出たり、足の血管が詰まったり、など全身の血管に影響が出やすくなります。

一方で、少し血糖が高めだけど、まだ糖尿にはなっていない人の場合、まだ動脈硬化、血管のプラークは正常なのでしょうか?

まだ糖尿じゃないから、動脈硬化や血管が詰まる、なんてことは考えなくても大丈夫なのでしょうか?

高めの血糖と動脈プラークの関係

今日は、こんな研究論文をご紹介します

「Evaluation of plaque characteristics in coronary artery patients with impaired glucose tolerance through optical coherence tomography」

この研究では、糖尿の気が全くない健常人、糖尿病と診断されている人、若干糖が高めと言われている人、それぞれの動脈プラークを調べてみたという研究です。

この研究によると、まだ糖尿と言われていなくても、若干糖が高いというだけで、動脈のプラーク形成がおきていた、動脈硬化を起こしていた、というものでした。

この論文からいえること

糖尿病ではなくでも、高血糖というだけで、血糖が少し高めというだけで、動脈硬化が進みます。

動脈硬化が脳におきれば、それは認知症の原因になり、脳卒中の原因になります。

心臓に起きれば心筋梗塞の原因になり、腎臓に起きれば透析の原因になります。

血糖がほんの少し高いうちから、健康な血管を意識して、将来の病気をしっかり予防する必要がありますね。

血管を調べる検査

当院では、頸部動脈エコー、心臓エコー、運動負荷心電図、ホルター心電図、ABI(血管年齢検査)などを用いて、動脈硬化に関する検査を行っています。

 

<院長プロフィール>

地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です

大穴中学校、県立千葉高校卒業

平成3年千葉大学医学部卒業

平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務

平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング

平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務

平成26年5月すぎおかクリニック開院

<取得資格>

医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など

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