こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『高血圧の薬はいつ飲むの?』です。
今まで、高血圧の薬は朝食後や起床時など、朝に飲まれることが通常でした。
しかし、高血圧の薬を1日の中でいつ頃飲むと最も効果的なのか?に関しての明確な研究はほとんどありません。
今回は、『降圧薬は就寝時に服用すると良い』という研究結果を出した論文をご紹介します。
この研究は、スペインのRamon Hermida氏らが「European Heart Journal」に発表しました。
Bedtime hypertension treatment improves cardiovascular risk reduction: the Hygia Chronotherapy Trial
対象患者:約19000人のスペイン在住の高血圧患者さん
追跡期間:約6年
方法:高血圧の薬を起床時に内服するグループと就寝時に内服するグループに分けて検討
結果:就寝時に降圧薬を内服したグループは、起床時に内服したグループよりも、様々なリスク低下が認められました。心筋梗塞のリスクは34%低下、心不全のリスクは42%低下、脳卒中のリスクは49%低下、そして心血管疾患(CVD)を原因とする死亡リスクは45%低下していました。
就寝時に薬を飲むことで、夜間睡眠時の血圧が低くなることで、心血管病の発生が低くなった可能性はあります。
しかし、このような研究発表は一つ出たからといいて直ちにそのやり方が正しいと判断するのは早計です。
今回の研究の患者さんはどんな生活背景だったのか?睡眠時間や労働時間は?他の動脈硬化の危険因子は?などあります。
降圧剤をどう飲むべきか、主治医に一度相談してみるのが良いかと思います。
当院は循環器疾患と糖尿病、高血圧などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化や心臓病が気になる方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかた、糖尿病の合併症を抱えた方など、船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの地域から来院頂いています。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は『降圧剤と循環器疾患の死亡リスク』についてお話します。
日本人を対象に、血圧の値と循環器疾患による死亡リスクを検討した研究発表(JACC研究)がなされました。
『Blood pressure levels and risk of cardiovascular disease mortality among Japanese men and women
the Japan Collaborative Cohort Study for Evaluation of Cancer Risk (JACC Study)』
追跡期間は20年で、血圧の数値で5群に分類し、血圧と循環器疾患の死亡率を比較しています。
この5群は、「至適血圧群120/80未満」、「正常血圧群120~129/80~84」、「正常高値群130~139/85~89」、「Ⅰ度高血圧群140~159/90~99」、「Ⅱ~Ⅲ度高血圧群160/100以上」に分類されました。
その結果、血圧が高いほど循環器疾患の死亡リスクはあがっていました。つまり『Lower is better』だったわけです。
一方、高血圧があり降圧剤を使用している人と、降圧剤を使用していない人で解析をしてみたところ、降圧剤を使用していないグループでは血圧が低いほど循環器疾患の死亡率は少なかったです。
一方、降圧剤を使用しているグループに限って解析をしたところ、循環器疾患の死亡率は「正常高値群130~139/85~89」が一番低かったという結果だったのです。
この研究結果から、闇雲薬で血圧を下げすぎては行けない、と判断するのは間違いです。
なぜなら、降圧剤で血圧が下がっている人の病気の背景や合併症がはっきりしていないからです。
その人にとってどれくらいの血圧が丁度いいのか?
これは明らかにケースバイケースとなってきます。
もし、漫然と降圧剤を服用しているとしたら、ぜひ一度循環器専門医にご相談されることをおすすめします。
当院では、循環器専門医2名体制で診療をしていますのでお気軽にご相談ください。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
当院は循環器疾患と高血圧、糖尿病、高コレステロールなどの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化や心臓病が気になる方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかた、糖尿病の合併症を抱えた方など、船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの地域から来院頂いています。
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『心臓疾患と炭酸飲料の関係』です。
炭酸飲料には、砂糖や人工甘味料がよく使われています。
これを毎日のように飲み続けると、一体どんな悪影響が出るのでしょうか?
近年、砂糖の害はもはや周知の事実となっています。
糖のとりすぎで糖尿病のリスクが上がるのは当然として、高血圧などの生活習慣病のリスクも上昇します。
消化器疾患や心臓病などの循環器疾患、がんのリスク、そして死亡率にも影響を及ぼすとも。
今回、毎日甘味料入りの炭酸飲料を飲み続ける人と月にコップ一杯も飲まない人とで、どんな健康被害が違うのか?という研究発表がなされました。
今日は、この研究発表について皆さんにお話します。
対象:ヨーロッパ10カ国の451000人のかた。平均年齢は約50歳。研究の調査期間は約16.4年でした。
研究方法:1日コップ1~2杯以上の甘味料入りの炭酸飲料摂取した群と1ヶ月にコップ一杯以下しか摂取しない群との比較。
結果:1日コップ2杯以上の炭酸飲料を飲むと、そうでない群に比べ、死亡率が17%増えていました。
その中で、循環器疾患による死亡はなんと52%も増加していました。
炭酸飲料を飲む人は、体重増加を引き起こし、血糖値が上がります。おそらくインスリンも増え続けます。すると体内に炎症が起こります。炎症はあらゆる病気の原因にもなります。
炭酸飲料を飲まなければいいのか?というわけではなく、炭酸飲料を日常的に飲んでいる人の生活習慣、高血圧や糖尿病などの危険因子、運動量や喫煙などさまざまな要因を考える必要もあると思います。
炭酸飲料を飲んでいる方、循環器疾患、心臓病に気をつけてくださいね。
当院は循環器疾患や糖尿病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は『冠動脈』についてのお話です。
冠動脈は心臓の周りを取り囲み、心臓の筋肉に栄養を送る動脈のことです。
直径3m程度の非常に細い血管ですが、その役割は非常に重要です。
心臓の筋肉は冠動脈から栄養を受けています。ですからなんらかの原因で冠動脈からの栄養補給が滞ると、心臓の筋肉は栄養不足となり、深刻な場合が心臓の筋肉が壊死してしまいます。
冠動脈は右冠動脈と左冠動脈の2本から成り立っています。そして左冠動脈は主観部からすぐに途中ふたまたに分岐して、左前下行枝と左回旋枝に枝分かれしていきます。
冠動脈は動脈なので、様々な原因で動脈硬化を起こします。
動脈硬化の原因は、加齢や高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病や、肥満、睡眠不足、喫煙、アルコール過多などで起こります。
冠動脈に動脈硬化をおこすと、狭心症や心筋梗塞の原因となります。
ほんの数ミリの血管が、命を脅かすことになりかねません。
心臓の小さな血管、『冠動脈』を大切にしましょうね
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
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当院は循環器疾患と高血圧、糖尿病、高コレステロールなどの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化や心臓病が気になる方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかた、糖尿病の合併症を抱えた方など、船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの地域から来院頂いています。
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、高血圧の薬についていお話します。
当院に高血圧で相談にいらしたかたから、非常に多く受ける質問があります。
それは、『薬って始めたら一生やめられないんじゃないんですか?』
という質問です。
結論からいうと、
『そんなことは全くありません』
です。
高血圧の薬を処方する場合、目の前の患者さんが現時点で薬を必要があるのかは常に考えます。
多少血圧が高くても、生活習慣を改善してみるという希望があればもちろんそれを応援します。
ただ、生活習慣を改善してあっという間に血圧が下がるわけではありません。
来院時の患者さんの血圧が高い場合は、患者さんと相談した上で薬を使いながら生活習慣を改善してもらうか、薬を飲まないで改善したいか、その要望を聞いた上で判断します。
そして、もちろん降圧剤を始めても生活習慣改善によって十分な降圧が得られれば薬の中止は可能なのです。
薬をどう処方するか?期間は?患者さんは血圧を下げるために頑張る意思があるのか?
そういった様々な要因が重なって薬を使うか、継続するか、中断するか、が決まります。
言い換えればしっかりと生活習慣の改善に努め、塩分や糖分を食べすぎないようにし、しっかりと定期的な運動をしていれば薬はやめられるケースがたくさんあります。
自分がなぜこの薬を飲んでいるのか疑問を感じた場合は、主治医に相談するか、循環器専門医にセカンドオピニオンとして受診することをお勧めします。
当院は循環器疾患と高血圧、糖尿病、高コレステロールなどの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化や心臓病が気になる方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかた、糖尿病の合併症を抱えた方など、船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの地域から来院頂いています。
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医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は『循環器内科』で診ている病気についてお伝えします。
循環器内科では心臓の病気、血管の病気、動脈硬化を中心に診ています。
動脈硬化をおこす原因となるような糖尿病や高コレステロール血症、高中性脂肪、高血圧などの生活習慣病も循環器内科で診ている分野です。
生活習慣病は、ただ数字をコントロールすればよいのではありません。
生活習慣病の先に潜んでいる動脈硬化、血管のつまりなどを予防していかなければいけません。
つまり、心筋梗塞を防ぐ、脳卒中を防ぐ、閉塞性動脈硬化症という足の血管のつまりを防ぐ。
薬を飲んで血圧が安定しているから、糖尿の数字が安定しているから、と数字だけ見ていませんか?
常に自分の血管の状態、動脈硬化の進行具合はどうなのか?そこに注目し続ける必要があります。
日本人の死因の4人から5人にひとりは脳血管疾患であることも知っておかなければいけません。
こんな方は是非循環器内科を受診、できうるなら循環器専門医への受診をお勧めします。
・高血圧、糖尿病、コレステロール値異常などの生活習慣病があるかた
・動脈硬化が心配なかた
・心臓病や脳卒中の既往があるかた
・ご家族に心筋梗塞や脳卒中の方がいる場合
・高齢の方
・動悸、息切れ、呼吸困難等の症状がある方
・むくみがあるかた
当院は循環器疾患に力を入れています。
家族性高コレステロール血症で動脈硬化を予防したい方、または心筋梗塞を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
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医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、『動脈硬化』を調べる検査『頸動脈エコー検査』についてお話します。
そもそも、動脈硬化とは何でしょうか?動脈硬化とは、文字通り動脈が硬くなる状態を指します。
血管が硬くなる、すなわち血管の弾力性がおち、しなやかさが失われると全身隅々まで十分な血液や酸素をおくれない可能性が出てきます。
また、動脈硬化をおこした血管の内側には『プラーク』と呼ばれる塊が蓄積していきます。その影響で血管が狭くなるとどんなことが起きてしまうでしょうか?
動脈硬化が進行し、血管が狭くなる。それが進行すると最悪詰まってしまう。それが心臓におこると心筋梗塞、頸動脈という首の血管におこると脳梗塞、足の血管におこると閉塞性動脈硬化症や足の壊疽など重篤な病気になりかねません。場合によっては命取りになってしまうことも。
そのために、自分の動脈硬化の状態を定期的にチェックすることが極めて重要になってきます。
当院で行っている動脈硬化検査で最も詳しくわかるのが『頸動脈エコー』検査です。
頸動脈の動脈硬化の進行度は全身の動脈硬化の進行度を反映しているとも言われています。頸動脈は、首の表面に近いところを走行しており、なおかつ太さも10mm以上あるので、詳細な情報が頸動脈超音波検査で診ることが可能です。
特に頸動脈は、脳の半分近くに栄養をおくる重要な血管なので、詰まってしまった場合、大きな脳梗塞を起こしてしまいます。しかも、頸動脈は多少狭くなっても何の自覚症状もありません。
脳卒中のうちの何割かは、この頸動脈が閉塞したために発症してしまいます。
そして、頸動脈が詰まって初めて動脈硬化の存在に気付くケースが非常に多いのです。
動脈硬化はどんな人におこりやすいでしょうか?これはいわゆる生活習慣病の人。つまり、高血圧や脂質異常症(コレステロールや中性脂肪が高い人)、糖尿病、肥満。また、心筋梗塞や狭心症の経験がある方。高齢の方。すこしでも自分に当てはまると思ったら、積極的に循環器専門医のいる施設で頸動脈エコー検査を受けて下さいね。
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、「心臓発作かな?」についてお話しますね。
心臓発作の症状として典型的なのが、胸痛、です。
胸痛といっても、色々な痛みがあります。
胸がズキズキする、チクチクする、締め付けられる、押さえつけられる・・・。
場所も、胸やみぞおち、背中、肩、首。人によっては歯が痛いという人もまれにいます。
心臓発作は、たいてい心臓に過剰な負荷がかかったときに出てきます。
過剰な負荷とは、「運動時」、「歩行時」などです。
安静時は心臓も休んでいるので、症状がでることはあまりありません。
そこで、典型的な心臓発作(労作性狭心症)を見分けるには、あなたの症状が体を動かしているときにのみおこっているか?ということです。
しかし、全員が労作性狭心症というわけではなく、時々非労作性狭心症(冠攣縮性狭心症)のかたが潜んでいますが、その話は次回に書かせて頂きますね。
狭心症といえば、まず思いうかぶ検査に心電図があります。
しかし、先程お話したように、典型的狭心症は労作性に出現する。
つまり、心電図も、安静時心電図ではなく、「運動負荷心電図」を行う必要があるのです。
みなさんも、健康診断で心電図に異常がなかったから、心臓発作はありえない、など考えないでください。
おちかくの病院で、ぜひ一度運動負荷心電図を受けてみてください。
狭心症になりやすい人は、糖尿病や高血圧、肥満、喫煙、運動不足、過剰なストレス、加齢・・・など様々です。
典型的な胸痛がなくても、心臓の動脈硬化はひたひたと進行します。
心臓病や狭心症の定期検査をぜひ受けるように心がけてくださいね。