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糖尿病は地中海式食事法で良くなる

こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。

今日は、『糖尿病と地中海食』についてです。

地中海式食事法

地集会式食事法とは、地中海地方に住む人たちの代表的な食事法で、健康長寿につながる、心臓病予防に良い、など非常に効果が高いと言われています。

その内訳は、オリーブオイル、果物、野菜、全粒穀物、豆類、ナッツなどが豊富なことが特徴です。

具体的には以下のとおりです。

  • パンやパスタなどの穀類を多く取る。
  • 野菜や果物を毎日食べる。
  • ナチュラルチーズとヨーグルトも毎日。
  • 毎週、豆やナッツとイモを取る。
  • 油はオリーブオイルを使用する。
  • 食事と一緒に適量の赤ワインを飲む。
  • 赤身の肉(牛と豚)は月に数回まで。
  • 鶏肉、卵、魚介類は週に数回まで

ただ、パンやパスタが多いのは、西洋の特徴であり、ここらへんは日本人には当てはまらないかもしれません。

大切なことは、これら炭水化物を摂るときに精製度の低いもの、全粒穀物をとる工夫が必要と言われています。

全粒穀物とは、精白などの処理を行わず、糠となる種皮や胚といった部位を除去していない穀物で、その製品としては、具体的には玄米、全麦パン、オートミールなどが挙げられます。

そして脂質としてオリーブオイルをたくさん摂っているのがこの食事法の中心的存在とも言えます。

オリーブオイルには、動脈硬化の抑制効果、心臓病予防効果等があると言われています。

また、摂取量ですが、ギリシャの人々は1年間に17.9キロものオリーブオイルも消費するそうで、これは毎食ごとに15mlのオリーブオイルを摂っている計算になります。

地中海式食事法と糖尿病

今回、地中海式食事法をとることで、糖尿病の発症を抑えることが期待できる、という報告がなされました。

『Association of the Mediterranean Diet with Onset of Diabetes in the Women’s Health Study』

対象者は薬2万人、追跡期間は約20年。その結果、地中海式食事法を続けることで糖尿病の発症が3割低減したとのことでした。ただし、これはBMI25以上の肥満気味の方にのみ当てはまるものでした。

また、インスリン抵抗性が低いことがこの結果に寄与していることも判明した。

インスリン抵抗性は糖尿病に関わらず、心血管病の原因とも深い関わりがあり、長期間にわたる健康的な食事法の重要性が改めて認識できたのではないかとおもいます。

 

当院は心臓血管病などの循環器疾患や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。

動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。

在籍医師は、院長はじめ循環器専門医資格を多くの医師が有しております。

医師、専門スキルを持った看護師(糖尿病療養指導士、抗加齢学会指導士、心臓リハビリテーション指導士)、専門エコー技師、管理栄養士、経験豊富な医療事務の全員で、チームで患者さんを診療させていただいております。

どうぞ安心してご来院ください

 

 

 

ケトジェニックダイエットと腸内環境

こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。

今日は、ケトジェニックダイエットと腸内環境の関係についてお話します。

ケトジェニックダイエット

ケトジェニックダイエットは糖質の摂取を厳しく制限して、脂質とタンパク質を中心に摂取する食事法のことです。糖尿病や肥満症への有効性が報告されているものの、健康への長期的な影響についてははっきりと解明されていません。

今回、ケトジェニックダイエットが、腸内の炎症を抑えることで腸内細菌バランスを変え、腸内環境を改善する可能性があるという報告がなされました。

ケトジェニックダイエットと腸内細菌バランス

「Ketogenic Diets Alter the Gut Microbiome Resulting in Decreased Intestinal Th17 Cells」

研究のデザインは次のようになります。

参加者17名の肥満の男性をまず2群に分け、1群は標準的な食事(炭水化物50%、タンパク質15%、脂質35%)を摂取する群、他の1群はケトジェニックダイエット食(同順に5%、15%、80%)を摂取する群としました。そして4週間後に食事内容を相互に切り替え、つまり標準食をしていたグループはケトジェニックダイエット食へ変更、一方でケトジェニックダイエット食を摂っていたグループは標準食へ変更し、さらに4週間継続したというものです。

その結果、標準食とケトジェニックダイエット食を摂っている間には腸内細菌バランスが大きく変化していたというのです。

さらに、ケトジェニックダイエット食のグループで増えた腸内細菌をマウスに移植したところ、自己免疫疾患に伴う炎症を引き起こす作用のある細胞の数が減少したのです。

この研究から言えること

ケトジェニックダイエット食を続けることで、腸内環境に有益な作用が起こり得る可能性があることがわかりました。しかしながら対象患者数がまだまだ少なく、この結果を一般的に当てはめてよいか、そして長期的にもこの食事法を続けるべきなのか?までは今後の研究が必要だと考えます。

しかしながら、少なくとも短期的にでも腸内環境を良くする作用があるこの食事、一度は試してみても良いのではないでしょうか?

 

当院は心臓血管病などの循環器疾患や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。

もちろん、内科的な一般疾患も診療させていただいています。

動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかた、糖尿病のアドバイスがほしいかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。