こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、ケトジェニックダイエットと腸内環境の関係についてお話します。
ケトジェニックダイエットは糖質の摂取を厳しく制限して、脂質とタンパク質を中心に摂取する食事法のことです。糖尿病や肥満症への有効性が報告されているものの、健康への長期的な影響についてははっきりと解明されていません。
今回、ケトジェニックダイエットが、腸内の炎症を抑えることで腸内細菌バランスを変え、腸内環境を改善する可能性があるという報告がなされました。
「Ketogenic Diets Alter the Gut Microbiome Resulting in Decreased Intestinal Th17 Cells」
研究のデザインは次のようになります。
参加者17名の肥満の男性をまず2群に分け、1群は標準的な食事(炭水化物50%、タンパク質15%、脂質35%)を摂取する群、他の1群はケトジェニックダイエット食(同順に5%、15%、80%)を摂取する群としました。そして4週間後に食事内容を相互に切り替え、つまり標準食をしていたグループはケトジェニックダイエット食へ変更、一方でケトジェニックダイエット食を摂っていたグループは標準食へ変更し、さらに4週間継続したというものです。
その結果、標準食とケトジェニックダイエット食を摂っている間には腸内細菌バランスが大きく変化していたというのです。
さらに、ケトジェニックダイエット食のグループで増えた腸内細菌をマウスに移植したところ、自己免疫疾患に伴う炎症を引き起こす作用のある細胞の数が減少したのです。
ケトジェニックダイエット食を続けることで、腸内環境に有益な作用が起こり得る可能性があることがわかりました。しかしながら対象患者数がまだまだ少なく、この結果を一般的に当てはめてよいか、そして長期的にもこの食事法を続けるべきなのか?までは今後の研究が必要だと考えます。
しかしながら、少なくとも短期的にでも腸内環境を良くする作用があるこの食事、一度は試してみても良いのではないでしょうか?
当院は心臓血管病などの循環器疾患や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
もちろん、内科的な一般疾患も診療させていただいています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかた、糖尿病のアドバイスがほしいかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは『糖尿病と腸内環境』です。
腸内環境をよくすることが、健康のためにとても大事なこと、というのはもはやだれもがご存知のことと思います。
腸内環境のカギをにぎるもの、それが腸内細菌であり、人間の腸にはなんと500~1000種類もの腸内細菌が住み着いているといわれています。
腸内細菌のかたまり、腸内フローラは様々な病気と関わっているといわれています。
たとえば、狭心症や心筋梗塞、脳卒中などの動脈硬化、肥満、メタボリックシンドローム、生活習慣病など。
腸内フローラは糖尿病、血糖値とも深く結びついているといわれています。
米国イリノイ大学の研究によると、血糖コントロールが良い人は腸内の善玉菌が多く、血糖コントロールが悪い人は腸内の悪玉菌が多かったということがわかっています。
また、順天堂大学の研究では、糖尿病のひとほど腸内フローラが乱れていると報告しています。
腸内フローラの乱れが原因で腸に炎症が出現し、血液内に悪玉菌が侵入し体内にまで炎症が波及している可能性まで指摘されています。
では、私たちが、糖尿を防ぐためにどんなことをして腸内環境を良くすればよいのでしょうか?
腸内環境を悪化させる原因はなによりも不規則な生活環境。
不規則な食生活や運動不足、ストレスを減らすことは必要ですし、
腸に良い食事法として発酵食品などで腸の善玉菌を増やす、などいろいろ試してみてくださいね。
また、糖尿に関する詳しい説明は、こちらも是非ご覧ください