こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は『急性心筋梗塞の検査』についてお話します。
急性心筋梗塞は突然の胸痛で発症すると言われています。その症状は激烈でときには嘔吐を伴い、冷や汗を大量にかく、など尋常ではない症状が出ます。
しかし、一方で高齢者のかたや糖尿病の方などは、激しい胸痛を感じず心筋梗塞を起こすことがあります。
ですから、強い症状がなくても何らかの胸部違和感があれば循環器の医師がいる病院へ受診する必要があります。
心筋梗塞で最も重要なのが心電図です。心筋梗塞特有の心電図異常を呈するために、ほぼ診断が付きます。
しかしながら心電図で心筋梗塞が診断できるのは8割程度と言われています。つまり残り2割は心電図では判断できないのです。
心筋梗塞が疑われるときに、心電図以外で有効な検査が心臓エコー検査です。心臓エコーでは、心臓の動きが手にとるようにわかるので、心臓のどの部分が心筋梗塞を起こしたか、一目瞭然です。
しかし、この心臓エコー検査は卓越した技術がないと、心臓の動きの悪い部分を見落としてしまうことになりかねません。そこで、心臓エコーに精通した検査技師の存在が欠かせません。
もう一つ欠かせないのが血液検査です。
心筋梗塞を起こすと、心臓の栄養を送る血管(冠動脈)が詰まってしまうので、その先の心筋の組織が一部壊死してしまいます。その壊死した細胞から流れ出た物質を血液検査で計測できるのです。
特に心臓の筋肉の壊死の程度、ダメージの程度を測るのに特に有用なのがCK-MB検査とトロポニン検査です。
ただ大切なことがあります。それは、これらの検査はその場で迅速に結果を出す必要があるということです。その理由は、結果が直ちに出ることで最適最速な対処ができるからです。
もし、胸が痛い、苦しい、などの症状があったら躊躇せずにすぐに近くの循環器医療機関を受診してくださいね。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は悪玉コレステロール(LDLコレステロール)と酸化変性LDLコレステロールの話です。
LDLコレステロールは数字が高いと心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化を引き起こす可能性が高まるため、いわば悪玉コレステロールと呼ばれています。
しかし、LDLコレステロールが高くてもなんともない人もいれば、LDLコレステロールが低いのに心筋梗塞を起こす人がいます。
最近、LDLコレステロールの量だけでなく、LDLコレステロールの質も大事だと考えられるようになってきました。
LDLコレステロールが酸化する、変性する。実はこの状態こそが動脈硬化に関わっていると言われはじめています。そしてLDLを酸化させる原因は『活性酸素』と考えられています。
過剰な活性酸素は動脈硬化や脳卒中、狭心症、心筋梗塞を起こさえる可能性があるのです。
そのために活性酸素をふやしてしまう生活習慣をできるだけ避けなければいけません。
それは、喫煙や糖尿、高血圧、肥満などのいわゆる生活習慣病です。
食事も抗酸化作用の強い食事を選択することも大切です。
当院ではLOX-indexと言う検査項目で、体内の酸化変性コレステロールの蓄積度や動脈硬化進展度を計測しています。(保険適応外)
自分の血管がどれほど動脈硬化を起こしているのか?ご心配な方は是非、一度検査を受けてみてください。
検査は血液検査のみですので、かんたんですよ。
当院は循環器疾患と高血圧、糖尿病、高コレステロールなどの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化や心臓病が気になる方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかた、糖尿病の合併症を抱えた方など、船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの地域から来院頂いています。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、軽度認知障害(MCI)についてお話します。
MCIとは、認知症の前段階のことです。MCIの状態に気づかず、やりすごしてしまうと、5年で半数の人が認知症に進行するとも言われています。
アルツハイマー型認知症の場合、脳内にアミロイドβが蓄積し、神経細胞にダメージを与えると言われています。実はMCIの段階から脳内にアミロイドβが蓄積し始めているのです。
□何をしようとしたか思い出せない
□人と合う約束を忘れてしまった
□長年の趣味への関心が薄れてきた
□薬の飲み忘れが増えた
□・・・・
などのような症状が出た場合、MCIスクリーニング検査が勧められます。
少量の血液検査(保険適用外)で調べることが可能となっています。
認知症予防の検査、是非調べてみてください。
当院でも、もちろん検査は可能です。
当院は循環器疾患と動脈硬化、糖尿病や高コレステロールなどの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化や心臓病が気になる方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかた、糖尿病の合併症を抱えた方など、船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの地域から来院頂いています。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、『動脈硬化』を調べる検査『頸動脈エコー検査』についてお話します。
そもそも、動脈硬化とは何でしょうか?動脈硬化とは、文字通り動脈が硬くなる状態を指します。
血管が硬くなる、すなわち血管の弾力性がおち、しなやかさが失われると全身隅々まで十分な血液や酸素をおくれない可能性が出てきます。
また、動脈硬化をおこした血管の内側には『プラーク』と呼ばれる塊が蓄積していきます。その影響で血管が狭くなるとどんなことが起きてしまうでしょうか?
動脈硬化が進行し、血管が狭くなる。それが進行すると最悪詰まってしまう。それが心臓におこると心筋梗塞、頸動脈という首の血管におこると脳梗塞、足の血管におこると閉塞性動脈硬化症や足の壊疽など重篤な病気になりかねません。場合によっては命取りになってしまうことも。
そのために、自分の動脈硬化の状態を定期的にチェックすることが極めて重要になってきます。
当院で行っている動脈硬化検査で最も詳しくわかるのが『頸動脈エコー』検査です。
頸動脈の動脈硬化の進行度は全身の動脈硬化の進行度を反映しているとも言われています。頸動脈は、首の表面に近いところを走行しており、なおかつ太さも10mm以上あるので、詳細な情報が頸動脈超音波検査で診ることが可能です。
特に頸動脈は、脳の半分近くに栄養をおくる重要な血管なので、詰まってしまった場合、大きな脳梗塞を起こしてしまいます。しかも、頸動脈は多少狭くなっても何の自覚症状もありません。
脳卒中のうちの何割かは、この頸動脈が閉塞したために発症してしまいます。
そして、頸動脈が詰まって初めて動脈硬化の存在に気付くケースが非常に多いのです。
動脈硬化はどんな人におこりやすいでしょうか?これはいわゆる生活習慣病の人。つまり、高血圧や脂質異常症(コレステロールや中性脂肪が高い人)、糖尿病、肥満。また、心筋梗塞や狭心症の経験がある方。高齢の方。すこしでも自分に当てはまると思ったら、積極的に循環器専門医のいる施設で頸動脈エコー検査を受けて下さいね。
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、「心電図で異常といわれたらどうする?」です。
健康診断をきっかけに、心電図異常で当院に来院される方が多くいらっしゃいます。
その多くは、「不整脈」です。
もちろん、不整脈以外の異常もありますが、今日は「不整脈」に関してお話します。
不整脈の種類は、大きく3つに別れます。
脈がおそすぎる場合、脈が速すぎる場合、脈のリズムが乱れている場合、です。
脈のスピード異常の場合、多くは自律神経のアンバランスによって起きることが多く、興奮や精神的緊張、運動後などによくあらわれます。脈のスピードの異常によって出てくる症状や背景に隠れている原因となる病気(動悸、胸苦しさ、めまい、失神など)がなければそれほど心配はいらないものです。
脈が遅くなりすぎると、脳に血液が回らなくなり、失神を起こしたりします。
脈が早くなりすぎると、強い動悸や息切れ、呼吸困難を起こします。
もちろん、そんな場合は循環器専門医への受診が必要です。
一方で、なんら症状がなければ慌てる事はなさそうです。
リズムの乱れによる場合も、そのほとんどは過度の心配は不要です。
ほとんどの不整脈は「期外収縮」と呼ばれるタイプです。
過剰な量の期外収縮の場合は、再検査することがありますが、概ね治療の必要なし、となります。
期外収縮があり、動悸や息切れもある場合は一度病院受診をおすすめします。
治療が必要な不整脈の代表が「心房細動」と呼ばれるものです。
このタイプの不整脈は、心臓内に血栓(血の塊)ができることがあるので要注意です。
血栓ができにくくなる薬などの内服が必要になることもあります。
治療が必要なのか、大丈夫なのか?いずれにしても一度循環器専門医の判断を仰いだほうが良いと思います。
その他にもいろいろな不整脈がありますので、順次ここでお伝えしていきますね
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日は、「心臓発作かな?」についてお話しますね。
心臓発作の症状として典型的なのが、胸痛、です。
胸痛といっても、色々な痛みがあります。
胸がズキズキする、チクチクする、締め付けられる、押さえつけられる・・・。
場所も、胸やみぞおち、背中、肩、首。人によっては歯が痛いという人もまれにいます。
心臓発作は、たいてい心臓に過剰な負荷がかかったときに出てきます。
過剰な負荷とは、「運動時」、「歩行時」などです。
安静時は心臓も休んでいるので、症状がでることはあまりありません。
そこで、典型的な心臓発作(労作性狭心症)を見分けるには、あなたの症状が体を動かしているときにのみおこっているか?ということです。
しかし、全員が労作性狭心症というわけではなく、時々非労作性狭心症(冠攣縮性狭心症)のかたが潜んでいますが、その話は次回に書かせて頂きますね。
狭心症といえば、まず思いうかぶ検査に心電図があります。
しかし、先程お話したように、典型的狭心症は労作性に出現する。
つまり、心電図も、安静時心電図ではなく、「運動負荷心電図」を行う必要があるのです。
みなさんも、健康診断で心電図に異常がなかったから、心臓発作はありえない、など考えないでください。
おちかくの病院で、ぜひ一度運動負荷心電図を受けてみてください。
狭心症になりやすい人は、糖尿病や高血圧、肥満、喫煙、運動不足、過剰なストレス、加齢・・・など様々です。
典型的な胸痛がなくても、心臓の動脈硬化はひたひたと進行します。
心臓病や狭心症の定期検査をぜひ受けるように心がけてくださいね。
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『ペースメーカーの適応』についてです。
そもそも、ペースメーカーとは何でしょうか?
ペースメーカーとは何らかの原因によって、自分の脈が異常に遅くなってしまった人に対して、
自分の脈に代わって心臓の脈をペースメーカーという機械で補ってあげるというものです。
よく誤解されるのが
『不整脈=ペースメーカー』
のように考える方が多いのですが、不整脈の方がすべてペースメーカーの適応になるわけではありません。
では、どんな不整脈のかたにペースメーカーが適応になるのでしょうか?
先ほど、簡単にお話しした通り、ペースメーカーの適応は脈が遅い状態。
すなわち徐脈と言われる状態の時に初めて検討されます。
ですから、強い動悸を感じる、ドキドキドキっと速い脈を感じる、急に脈の乱れを感じる、
などの症状はすぐにペースメーカーの適応とはなりません。
また、健康診断で脈が遅い、と指摘されたからといって、こちらもすぐにペースメーカーの必要が出るわけではありません。
では、代表的なペースメーカーの病気をいくつかお伝えします。
1 完全房室ブロック
この病気は、心臓の電気の流れがうまく心臓全体に行き渡らない病気、電気の流れが途中で完全にブロックされてしまう病気です。
房室ブロックには1度から3度まであり、3度の状態を完全房室ブロックと呼びます。
しかも、ややこしいことに完全房室ブロックのかたの一部の方のみがペースメーカーの適応になります。
2 洞不全症候群
これは、心臓の中にそもそも備わっていた天然のペースメーカーの機能が落ちている状態です。
こちらも、機能が相当に落ち込んで、もはや自分の脈だけでは脈拍数を維持できない、となった場合に限り、ペースメーカーの適応になります。
3 その他
それ以外にもいくつか異常な徐脈を起こす病気に対してペースメーカーが適応になることがあります。
では、自分が不整脈と言われたらどうすればよいでしょうか?
これは、まず自分の不整脈の種類がどの程度のものか、重症度を専門家に診てもらう必要があります。
徐脈やペースメーカーは、自分の脈だけではなく、心臓の基本的な動きや弁膜症などの合併症の有無、
色々な条件をしっかり調べる必要があります。
不整脈といわれても、闇雲に慌てず、まずはお近くの信頼できる専門家、循環器専門医にご相談くださいね。
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
みなさんは、心臓のエコー検査(超音波)検査をうけたことはありますか?
健康診断などで心電図や胸のレントゲン、また人間ドッグで腹部の超音波検査を受けた方は多いかもしれません。
しかし、実際のところ、心臓エコー検査を受けたことがない方は非常に多いのが現状です。
心臓エコー検査では本当に多くのことがわかります。
心臓の動きが正常か?これによって心不全などを起こすリスクが予測できます。
弁膜症はないか? 心臓の血流を一定に保つ弁の動きに問題がないかわかります。
心筋梗塞を起こしていないか?心臓肥大はないか? 心臓内に血栓はないか?
心臓に穴が開いてないか?(先天的に心臓の隔壁に穴が開いている人がいます)
心臓に菌が付着していないか? などなど。
これらは、胸の症状の有無にかかわらずみられることが多いです。
もし自分に何の胸の症状がないとしても、定期的な心臓エコー検査を是非受けることをお勧めします。
高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満など動脈硬化の因子を持っている人
家族に心臓病は脳卒中などの病気を持っている方がいる人
動悸、息切れ、胸部不快などの症状がある人
50歳以上の人
健康診断で病気を見つけ出す作業はとても大切です。自分の健康を省みる時間を是非とってくださいね。
当院に通院されている方は、もちろん定期的なエコー検査を専門のエコー検査技師の手で受けて頂いています。
当院では、ペースメーカーを留置されているかた向けへ、ペースメーカー外来を行っています。
ペースメーカーを留置した後は、
ペースメーカーがしっかり働いているか?電池はあと何年もつのか?
など定期的にチェックをしなければいけません。
特殊な機械を使って、循環器専門医師のもとでチェックを行う必要がありますので、どこの病院でも施行できるわけではありません。
当院では、ペースメーカーのメーカーによって、随時ペースメーカーチェックできる場合(メドトロニック社)と、日時を決めてご来院頂く場合があります。
ペースメーカーチェックをご希望の方は、お気軽にお問い合わせくださいね。