こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
みなさんは、心臓のエコー検査(超音波)検査をうけたことはありますか?
健康診断などで心電図や胸のレントゲン、また人間ドッグで腹部の超音波検査を受けた方は多いかもしれません。
しかし、実際のところ、心臓エコー検査を受けたことがない方は非常に多いのが現状です。
心臓エコー検査では本当に多くのことがわかります。
心臓の動きが正常か?これによって心不全などを起こすリスクが予測できます。
弁膜症はないか? 心臓の血流を一定に保つ弁の動きに問題がないかわかります。
心筋梗塞を起こしていないか?心臓肥大はないか? 心臓内に血栓はないか?
心臓に穴が開いてないか?(先天的に心臓の隔壁に穴が開いている人がいます)
心臓に菌が付着していないか? などなど。
これらは、胸の症状の有無にかかわらずみられることが多いです。
もし自分に何の胸の症状がないとしても、定期的な心臓エコー検査を是非受けることをお勧めします。
高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満など動脈硬化の因子を持っている人
家族に心臓病は脳卒中などの病気を持っている方がいる人
動悸、息切れ、胸部不快などの症状がある人
50歳以上の人
健康診断で病気を見つけ出す作業はとても大切です。自分の健康を省みる時間を是非とってくださいね。
当院に通院されている方は、もちろん定期的なエコー検査を専門のエコー検査技師の手で受けて頂いています。
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは『心臓肥大と肥大型心筋症』です。
心臓の病気はたくさんあります。心筋梗塞や狭心症、弁膜症や心不全。
その中でも、心筋症という病気の定義は
「心筋そのものの異常により、心臓の機能異常をきたす病気」です。
つまり勝手に心臓の筋肉が厚くなったり薄くなったりして変性し、機能低下を起こす病気です。
心筋症には2つのタイプがあります。
心臓の筋肉が厚くなりすぎているタイプで、「肥大型心筋症」と呼ばれ、
一方で、心臓の筋肉が薄くなり、風船のように拡張してしまう「拡張型心筋症」があります。
肥大型心筋症によってもいくつかのタイプがあります。
心臓の入り口が肥大しているタイプ、心臓の先端(心尖部)が肥大しているタイプ、
心臓の真ん中あたりが肥大しているタイプ、心臓の出口が肥大しているタイプ。
特に、心臓の出口が厚くなりすぎた心筋によって血液の流出に支障をきたしているタイプを
『閉塞性肥大型心筋症』と呼びます。
肥大型心筋症における左室肥大と、突然死のリスクを調べた研究があります。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJM200006153422403
この研究では、肥大型心筋症の患者さん480人を6.5年追跡調査しました。
その結果、心臓の肥大がすすんでいる人ほど、死亡率が高かったというのです。
肥大型心筋症では、肥大の程度が突然死のリスクと結びつくことがわかりました。
肥大の程度が非常に高度な若年患者では,たとえ症状がほとんどあるいはまったく認められない場合でも,その長期リスクはかなり高いと考えられるため,突然死を予防するための介入を検討する価値がある.肥大の程度が軽度の患者の大多数は突然死のリスクが低いため,予後に関して安心してもらうことができる。
という内容でした。
こう考えると、健康診断などで、心臓肥大を指摘されたことがある方は、一度肥大型心筋症の有無をチェックすることが必要だと思います。
当院では、心臓肥大のチェックに心臓エコーを行い、確実に心臓肥大があるかないか調べることが可能です。御心配な方は、ご相談くださいね。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは『心臓肥大』です。
健康診断などで、心臓肥大または心肥大があるといわれたかたもいらっしゃるかもしれません。
健康診断でいわれる心臓肥大は、たいてい心電図か胸のレントゲン写真で指摘されたものです。
ところで心臓肥大とは何でしょうか?
心臓が大きいこと?
これは、ある意味正解でもありますが、不正解でもあります。
心臓肥大とは、心臓の筋肉が人よりも分厚くなっている状態を示します。
高血圧などで、心臓の働きがたくさん必要とされる場合など、心臓が力強く血液を送り出すために、
心臓が筋肉質になるような状態です。
つまり、心臓が大きくても大きくなくても、心臓の筋肉が厚くなっていれば、「心臓肥大」なのです。
例えば、体の大きな人でも筋肉質の人と、そうでない人がいます。
身体の小さな人でも筋肉質の人もいます。
ですから心臓もその大きさだけでは心臓肥大は判断できません。
特に、胸のレントゲン写真は、心臓全体をぼんやりと映すだけですので、心臓の筋肉の状態まではわかりかねるのです。
では、心臓の筋肉の厚みを知る一番知る良い検査方法は何でしょうか?
それは、『心臓エコー(心臓超音波)検査』です。
心臓エコー(心エコー)検査では、そのひとの心臓の厚みが正確にわかります。
心臓肥大は、ただ厚いことが問題なのではありません。
大切なことは、なぜ心臓の筋肉が厚くなっているのか? それに伴って心臓の機能はどうなのか?
不整脈は出ていないのか?などなど考えなければいけないことがたくさん出てきます。
心臓肥大を起こす病気はたくさんあります。代表的なものは、『高血圧』や『肥大型心筋症』です。
特に、肥大型心筋症という病気は突然死を起こすこともあります。
健康診断などで、心臓肥大を指摘された場合、是非一度、循環器専門医のもと、心臓エコー検査を受けることが必要です。
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など