こんにちは。船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニックです。
今日は、ビタミンDと新型コロナウイルス(COVID-19)に関するお話です。
今、世界はCOVID-19パンデミックの危機を脱しかけているようにも見えます。
そんな中、感染や死亡のリスクを軽減できる公衆衛生対策が切実に必要とされています。
また、COVID-19感染症では、肺炎のリスクが高いことが多く言われています。
そこで、今回ご紹介する記事では、呼吸器感染症のリスクを軽減するためのビタミンDの役割、インフルエンザとCOVID-19の疫学に関する知識、およびビタミンDの補給がリスクを軽減するかもしれないというお話です。
いくつかのメカニズムを通じて、ビタミンDは感染のリスクを減らすことができます。
これらのメカニズムには、ウイルスの複製率を下げることができるカテリシジンとディフェンシンの誘導、肺の内壁を傷つけて肺炎を引き起こす炎症を引き起こす炎症性サイトカインの濃度を下げること、
および抗炎症性サイトカインの濃度を高めることが含まれます。いくつかの観察研究と臨床試験では、ビタミンDの補給がインフルエンザのリスクを軽減したが、他の人はそうではなかったと報告されています。
COVID-19のリスク低減におけるビタミンDの役割を支持する証拠には、25-ヒドロキシビタミンD(25(OH)D)濃度が最も低い冬に発生が発生したことが含まれます。
感染のリスクを減らすために、インフルエンザやCOVID-19のリスクがある人々は、10,000 IU / dのビタミンDの摂取を検討することをお勧めします(Nutrients. . 2020 Apr 2;12(4):988.より抜粋)
以上のように、ビタミンD補給とCOVID-19感染予防についての提言がこの論文でいわれています。
しかしながら、未だビタミンDの補給がCOVID-19の感染予防に明らかにつながるという明らかなエビデンスは存在しません。そこに注意する必要があります。
つまり、ビタミンDをサプリメントで補給しておけば、新形コロナにはかからない、というわけではないということです。またサプリメントの量も、海外のデータをそのまま流用してよいか?という疑問も残ります。
ですから今は、明らかなエビデンスがない中で各人が与えられた情報をどう活かすか?が大事になっていると思います。
ビタミンDのサプリメントを補給するかしないか、それは個人の判断となります。
我々医療機関としては、できるだけ多くの情報を皆様に提供し、皆様それぞれで最も有効と考える手段をとっていただければと考えております。
当院では、医療機関専用のビタミンDのサプリメントをご用意しています。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。