糖尿病の治療目標
こんにちは! 船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは『糖尿病の治療目標』についてです。
糖尿病をどこまで頑張るか?
糖尿病の治療の経過をみるうえで、HBA1c(ヘモグロビンエーワンシー)という指標が一般的に使われています。HBA1cとは過去1か月から2か月の糖の平均値を表します。
ですから、病院にかかる際に数字を下げようとおもって前日に甘いものを控えておこう、という方がよくいますが、残念ながらこれは無意味なのです・・・
そして、糖尿病のHBA1cの目標値は下記の図のようになっています。
つまり、どこを目標に置くかにおいて目標値が変わってくるということです。そしてこれは年齢でも変わってくると思います。
(日本糖尿病学会より)
糖尿病合併症予防という観点から
糖尿病にかかると、実に様々な合併症を併発します。
糖尿病性の動脈硬化から心筋梗塞や脳卒中、閉塞性動脈硬化症を起こす場合。
糖尿病性神経障害で下肢のしびれがとれない場合。
糖尿病性腎症で腎臓の機能が低下してしまい、将来透析を余儀なくされる場合。
糖尿病性網膜症で網膜の血管が出血などしてしまい、最悪の場合失明する場合。
これらは、糖尿病の合併症としては一部です。しかも、これらの合併症は何の症状もないまま、ひたひたと忍び寄ってきます。症状が出た時には合併症が相当進んでいる場合も少なくありません。
そういう意味ではまずHBA1cの目標値を7.0%にしておく必要があります。
そして、その目標が達成できたら、糖尿病の正常化を目指していきましょう。
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