糖尿病の合併症 壊疽
こんにちは! 船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは糖尿病、その合併症についてお話ししますね。
糖尿病は合併症が怖い
糖尿病にかかるといったいどんなことが起きるのでしょうか?そのうちの命に関わるほとんどは動脈硬化、血管のつまりなどが原因の病気です。たとえば、心筋梗塞や狭心症、脳卒中や網膜症などがありますが、今日はその中でも糖尿病性壊疽についてお話ししますね。
糖尿病性壊疽とは
糖尿病のかたは往々にして強い動脈硬化を合併します。それが下肢にくるとどうなるでしょうか?だんだんと下肢の動脈は狭くなっていき、やがて閉塞していきます。
すると、下肢への栄養が足りなくなるために数分あるくと、血流不足による下肢の痛みが出てきます。これを間欠性跛行と呼びます。本来であれば、血液が足りない虚血症状により、足の痛みが出ます。
しかし、糖尿病の合併症で怖いものの一つに神経障害があります。これは神経が鈍くなること、簡単に言うと痛みに鈍くなる、傷ができても痛くないのです。
下肢の虚血症状により、血流が不足している状態で下肢にばい菌が感染するとどうなると思いますか?
赤くなり、腫れあがり、容易に潰瘍を起こします。普通ならとんでもない痛みを伴う状態です。
しかし、神経障害と血行障害を伴っている糖尿病の人はそこに気付かない。
そして、ある日自分の足を見てみるとひどい潰瘍ができていた、場合によっては壊死している状態まで気づかない。そこまですすむと、もはや下肢の切断も考えなければいけない、のです。
糖尿病性の動脈硬化を早く見つける
大事なことは、早期の診断、治療です。つまり、何の症状も無くても下肢に血流障害がないか?を定期的に調べなければいけません。それを発見するとても有用な検査がCAVIと言われる検査です。
これは、閉塞性動脈硬化症と言われる病気を探し出すとても簡単な検査で、容易に糖尿病の血行障害を検出します。
あなたやご家族の方がもし糖尿などの動脈硬化を合併しているなら、このCAVI検査を必ず定期的に受けることを強くお勧めします。
当院でも、多くの来院患者さんにこのCAVI検査を定期的に行っています。
病気は出てくる前に、早期に見つけ、早期に治療する。それが大事ですよね。
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