睡眠時無呼吸症候群は糖尿病性網膜症を悪化させる
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは、『睡眠時無呼吸症候群は、糖尿病性網膜症を悪化させる』です。
糖尿病性網膜症
糖尿病には多くの合併症があります。その中でも、3大合併症と呼ばれるものが糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、そして糖尿病性網膜症です。
糖尿病性網膜症とは、糖尿病のコントロール不良が原因で眼底を流れる細い血管が損傷を受け、眼底出血などを引き起こす合併症です。特に、糖尿病性網膜症が進行し、眼底中心部の黄斑と呼ばれる場所にまで黄斑浮腫など影響が及んでくると、重篤な視力低下や、失明にまで至ることもあります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
一方で、睡眠時無呼吸症候群という病気があります。これは、夜間睡眠時に呼吸が止まってしまい、夜間の酸素濃度が極端に低下してしまうものです。そのために十分な睡眠が取れず、昼間の眠気が出現したりすることがよくみられます。そして、睡眠時無呼吸症候群は高血圧や心臓病、脳卒中、そして糖尿病と関連が深いと言われています。
睡眠時無呼吸(SAS)と糖尿病性網膜症
2019年のアメリカ眼科学会で、睡眠時無呼吸症候群の人では、糖尿病性網膜症からの黄斑浮腫を起こしやすいという研究発表がなされました。
51人の糖尿病性網膜症の患者さんを対象に8年間追跡調査を行った結果、糖尿病性黄斑浮腫をおこした患者さんと糖尿病性黄斑浮腫を起こしていない患者さんが睡眠時無呼吸症候群を合併した割合が80.6%vs 45.5%と、明らかに糖尿病性黄斑浮腫を起こしている患者さんに睡眠時無呼吸を起こしている割合が高かったのです。
また、睡眠時無呼吸が重症である場合に糖尿病性黄斑浮腫が重症化しているという関連も見られました。
糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫を防ぐために、睡眠時無呼吸がないかをチェックする必要があると言えますね。
睡眠時無呼吸症候群に関しては、こちらのサイトも参考になります。
当院は睡眠時無呼吸症候群の治療、心臓血管病などの循環器疾患、そして糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
循環器専門医2名と、全員が循環器の経験豊富な看護師、一流の心エコーのスキルを持った検査技師2名で十分な診療体制をとっています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
<院長プロフィール>
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
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