心筋梗塞後の腎臓機能は運動によって改善する
こんにちは。すぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは『心筋梗塞後の腎臓機能と運動との関連について』です。
腎臓機能と心筋梗塞
そもそも、心筋梗塞を起こした人の中には、腎臓の動脈硬化も進んでいて腎臓機能が低下している人が非常に多いです。
しかも、心筋梗塞後の腎臓機能低下は死亡率を高める要因と言われています。
そのために、心筋梗塞のあとは、いかにして腎臓機能を維持するかが大事になってきます。
しかし、腎臓機能を改善させるために何をすればいいか、はっきりした結論は出ていませんでした。
心筋梗塞と腎臓と、そして運動と
2019年2月にある研究論文が発表されました。
これは、心筋梗塞を起こしたかたが、運動を行うことで腎臓機能がどうなるか、をしらべた研究です。
対象患者さんは41人の心筋梗塞の既往がある方。1日の歩数を計測して、3か月後の腎臓機能にどんな変化があるか調べたところ、低歩数の方に比べて高歩数の方は、腎臓機能が改善していたのです。
この研究から言えること
多くの研究で、心筋梗塞をおこしたかたの運動の有用性が示されています。
この研究の高歩数群のかたは1日約7000歩歩いていました。
心筋梗塞を起こした方に限らず、狭心症やほかの心臓病、脳梗塞など動脈硬化が考えられる人は、腎臓を守るためにも1日7000歩の運動を意識するのが大事ですね
心筋梗塞を起こした多くの方は、運動しても大丈夫か心配されています。
自分に適切な運動量はどれくらいなのか?
それを知り、正確に運動をするには医療機関の中で安全に運動することが勧められます。
それを心臓リハビリ、と言います。
当院でも心臓リハビリを積極的に取り入れていますので、気になる方はご相談くださいね。
<院長プロフィール>
地元船橋の大穴北小学校第一回卒業生です
大穴中学校、県立千葉高校卒業
平成3年千葉大学医学部卒業
平成6年より2年間船橋市立医療センター勤務
平成8年 倉敷中央病院で循環器の専門トレーニング
平成9年より平成26年3月まで船橋市立医療センター心血管センター循環器内科副部長として勤務
平成26年5月すぎおかクリニック開院
<取得資格>
医学博士、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医など
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