低用量アスピリン内服は、新型コロナウイルスの感染リスクを減らすのか?
こんにちは。船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは『低用量アスピリンと新型コロナウイルス』です。
アスピリンの内服は、心臓血管病の予防の意味で世界中でとても多くの人に使われている薬剤です。
このブログをお読みの方の中でも、狭心症や心筋梗塞など実際に心臓発作を起こした方で、すでに内服されている方も多いと思います。
今日は、この低用量アスピリンが新型コロナウイルスの感染リスクを減らすかもしれないという報告をシェアいたします。
アスピリンと新型コロナウイルス
イスラエルのEli Magen氏らによるこの研究は、「The FEBS Journal」に2月23日報告されています。
対象者は、2020年2月から6月の間に新型コロナウイルスPCR検査を受けた患者1万477人で、
次のような結果を得ました。
低用量アスピリンを服用している人の割合は、新型コロナウイルス検査陽性群では11.03%(73/662人)、陰性群では15.77%(1,548/9,815人)であり、陽性群で低いことが判明しました。また、アスピリンを3回以上処方された患者さんにおいては、アスピリンを服用していない患者に比べて、新型コロナウイルスに感染するリスクが29%低かったというものでした。
しかし、この結果を踏まえてアスピリンが新型コロナウイルス対策に必須である!と断定するのはまだ早いです。
これを証明するには、複数の医療機関や国をまたいだ大規模臨床研究が必要となります。
そして、低用量アスピリンが効果的だったのか?服用している方とそうでない方の生活背景、生活習慣にそもそも違いがあったのか?そんな懐石も必要になってきます。
ですから現時点では、こんな考え方もあった、まだまだ仮説の域である、と認識しておいたほうが良いかもしれませんね。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
在籍医師は、院長はじめ循環器専門医資格を多くの医師が有しております。
医師、専門スキルを持った看護師(糖尿病療養指導士、抗加齢学会指導士、心臓リハビリテーション指導士)、専門エコー技師、管理栄養士、経験豊富な医療事務の全員で、チームで患者さんを診療させていただいております。
どうぞ安心してご来院ください
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