糖尿病が軽くても認知症のリスクは高くなる
こんにちは。船橋市の内科、循環器内科、心臓内科、糖尿病内科のすぎおかクリニック院長、杉岡です。
今日のテーマは『糖尿病が軽くても、認知症のリスクは高くなる』という話です。
糖尿病と血管病
糖尿病は動脈硬化の代表的な危険因子のひとつです。動脈硬化は血管を閉塞させ、その結果脳卒中や心筋梗塞などの病気の引き金になります。足の血管が閉塞すると、閉塞性動脈硬化症という病態で呼ばれ、進行すると下肢の壊死を招くこともあることもあります。目の血管に異常がでれば網膜症になり、腎障害や神経障害も。そして脳に関しても悪影響を及ぼします。脳卒中や認知症などがその代表です。
そのために糖尿病を如何にコントロールするかはとても大切な要素となります。では、どの程度まで血糖をコントロールしておけば大丈夫なのか?また、まだ糖尿になっていない場合安心だと言えるのか?
今回、糖尿病はおろか、前糖尿病(糖尿病の前段階、もしくはごく軽度の糖尿病の状態)でも認知症のリスクが高くなるという研究報告がでました。
糖尿病と認知症リスク
44万9,973人を解析対象として、正常血糖群(HbA1c5.4~6.0%)を基準に前糖尿病(HbA1c6.0~6.5%)、糖尿病の人たちでの認知症発生リスクを比較しています。
その結果、血管認知症のリスクが、前糖尿病の人で正常な人と比べて1.54倍、糖尿病では2.97倍にも上っていたことが判明しました。
この報告は、血糖値が比較的高いけれども糖尿病にはまだ至っていない段階での脳への影響を調査したものです。前糖尿病の段階から脳の血流阻害が始まっているということですね。
このことから、全糖尿病の段階から私達は血糖のコントロールを意識する必要があるということで、健康診断などで、糖尿病になりかけていますね、などと声をかけられたことがある方、一層の意識が必要です。
当院は心臓血管病などの循環器疾患や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に力を入れています。
動脈硬化を予防したい方、または心臓病を発症したあとの再発予防のかたなどが船橋市、鎌ケ谷市、習志野市,、市川市、千葉市を始め多くの方に来院頂いています。
在籍医師は、院長はじめ循環器専門医資格を多くの医師が有しております。
医師、専門スキルを持った看護師(糖尿病療養指導士、抗加齢学会指導士、心臓リハビリテーション指導士)、専門エコー技師、管理栄養士、経験豊富な医療事務の全員で、チームで患者さんを診療させていただいております。
どうぞ安心してご来院ください
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